オフィスリノベーションとは、オフィスを働きやすい快適な空間にすることをいいます。オフィスリノベーションをすることで、社員のモチベーションがアップし、効率性を向上させるメリットもあります。
この記事では、企業の経営者様や責任者様、オフィス運用のご担当者様に向けてオフィスのリノベーション事例をご紹介します。オフィスリノベーションのメリットや費用の目安、注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
オフィスのリノベーションとは
オフィスのリノベーションとは、建物の機能を再生してオフィスの価値を高めることです。単に建物を修繕するリフォームとは異なり、リノベーションでは、機能性や快適性を考慮して、最適な空間へ改修を行います。
働きやすい環境を整えるためにオフィスを移転する企業も多いですが、コストを抑えてオフィスの環境整備を行いたい場合、オフィスのリノベーションはおすすめです。オフィスの移転をしなくても、リノベーションをすることで、よりよい空間を構築することが可能です。
オフィスをリノベーションがもたらすメリット
オフィスをリノベーションした場合、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。ここでは、そのメリットについて解説します。
業務効率化
オフィスのリノベーションを実施すれば、働き方に合わせた最適なレイアウトが実現できます。日々の業務が効率化し、生産性が大幅に向上することで、社員はよりスムーズに仕事を進められるようになります。また、気軽に活用できるミーティングエリアや、リフレッシュエリアを構築したりすることで、コミュニケーションの促進にもつながります。
社員のモチベーション向上
オフィスの環境が社員にとって快適な状態になれば、仕事に対するモチベーションもアップします。それまで以上に仕事に熱中する社員が増え、士気があがることで、自社全体の成果も向上する可能性があるでしょう。
自社に対する社員の愛着も深まるため、離職率の減少にも期待ができます。
企業イメージの向上
リノベーションによりオフィスの印象を高めれば、社外からのイメージも向上し、お客様にも好印象を与えられます。特に、企業のコンセプトやブランドを表現するデザインを採用すると、自社を訪れたお客様に好印象を抱いてもらいやすくなります。
加えて、会社案内やホームページ、広告などにオフィスの写真を載せれば、企業アピールにも繋がりますし、求職者にポジティブなイメージも与えられ、優秀な人材の確保にもつながるでしょう。
経費削減
オフィス改装の際、既存の照明(基本照明・間接照明)と床壁天井の素材を見直し、空間反射率を上げることで 無駄な電気代の削減に期待ができます。
例えば、照明を蛍光管からLEDへ変更する、空調機器を最新のものへ入替する等です。
その他、間仕切により空調効率が落ちている場合は壁を撤去する、西日が差してくる執務エリアには西日側に間仕切りを設置して直接西日が当たらないレイアウトにする等で、空調電気代の削減につながります。
※内容により、B工事となる場合があります。詳細はお問い合わせください。
また、リノベーションを行えばわざわざオフィスを移転しなくても、社員にとって理想的なオフィス環境の整備が可能となり、移転にかかるコストを削減できます。
コミュニケーション促進のためのリノベーション事例
オフィスリノベーションは、コミュニケーションの促進にも効果があります。以下で具体的な事例を見ていきます。
事例1:株式会社トータテハウジング 様
社員同士やお客様のコミュニケーションを促進する目的でリノベーションを実施されました。オフィスの2階をショールームや打ちあわせのためのスペースとして確保し、3階に執務スペースを設けています。
大きな課題の一つであった「部署を超えたコミュニケーションが取りづらい」というテーマについては、部署ごとに個室で分かれていたものをオープン空間にし、フリーアドレスの導入やミーティングしやすい設えにすることで解決に向かっています。
事例2:住友重機械工業株式会社 田無製造所 様
余剰スペースをサテライトオフィスとして活用し、交流の場を増やすためにリノベーションを実施されました。フロア内に、さまざまな機能の家具を配置し、業務の状況にあわせて利用できるようにしています。
たとえば、打ちあわせができるエリアにはカウンター席を設けており、通りすがりの社員も気軽に議論に参加できるようにしました。
事例3:株式会社バンダイナムコエンターテインメント 様
部門・事業会社を超え、交わり、新たな価値を生み出すために、社員の方が共同で利用するラウンジスペースをリノベーションされました。多目的スペースはグランピングをイメージしており、リラックスしたり、気軽な雰囲気で打ちあわせをしたりできます。
ウォールシェルフで囲われた「ワーカーを集めるランドマーク」としてのゲームコーナー。ゲームを囲み部門を問わず出会いを創出します。複数でゲームを楽しめるソファーセットや一人で利用するシンキングブースを配置しています。
事例4:西日本高速道路株式会社 九州支社様 様
コミュニケーション不足の課題を解決するため、オフィスリノベーションを実施されました。執務スペースの仕切りをなくし、併せてフリーアドレスを導入することで、いつでもコミュニケーションを取りやすい環境にしています。
事例5:ピー・シー・エー株式会社様
会社として、新しい価値を創造していくためには、組織を超えたコミュニケーションが重要だと考え、自社ビルのリノベーションを実施されました。
ソロワークやミーティング、集中ワークなど業務の内容やモードに合わせて働く場所を選択することができるようそれぞれのフロアにテーマを持たせ、内装や家具、機能で変化を付けることで、ABW型の働き方を促進する環境にしています。
事例6:株式会社メタルアート 様
フリーアドレスを採用し、オフィス環境を整えるためにリノベーションを実施されました。オフィス家具を新しくし、キャスターがついているものに変更しています。業務にあわせてレイアウトを変更しやすくなり、オフィス空間を臨機応変に使えるようになっています。結果、社内のコミュニケーションの強化にもつながったそうです。
事例7:株式会社トライアルカンパニー 様
オフィス全体のリノベーションと合わせてフリーアドレス運用に挑戦されました。フリーアドレスによってプロジェクト単位で業務に取り組みやすくなったため、意見交換も容易になりました。また、オフィスは洗練された雰囲気になっており、社内のコミュニケーションを促進するための工夫を多く取り入れられています。
事例8:A株式会社 様
コミュニケーションの促進を目的にフリーアドレスを導入し、リノベーションを実施されました。同時にツールも取り入れており、フリーアドレスのメリットを最大限に活かして働ける環境を構築されています。
環境整備のためのリノベーション事例
リノベーションにより、オフィスの環境整備を実現した企業も多いです。具体的な事例を紹介します。
事例9:富士通株式会社 沖縄支店 様
オフィスの老朽化に伴い、働きやすい環境を整えるためにリノベーションを実施されました。執務室には沖縄らしいデザインを採用され、地域性を出しているのが特徴的です。多目的スペースも設置し、会議やリフレッシュなどに利用できるようにしました。
事例10:株式会社竹中工務店 様
社員がよりよい環境で働けるよう、リノベーションに取り組まれました。ルールを決めたうえでフリーアドレスを採用されており、どのような状況でも適切に利用できるようにしています。また、ラウンジには関連企業から提供された間伐材を使用し、関係性もアピールしています。
リノベーションの種類と費用の目安
リノベーションの種類は、3つに大別できます。それぞれの費用の目安を解説します。
フルリノベーション
フルリノベーションとは、オフィスを全体的に改装することです。費用は高額になりますが、デザインもレイアウトも一から設計しますので、自由度は高く様々な工夫ができますが、工期も長く費用は高くなります。オフィスの老朽化が激しい場合や、オフィスイメージを刷新したい場合には、このフルリノベーションが適しています。
フルリノベーションにかかる費用の目安は、坪単価10万円と言われています。100坪のオフィスの場合、改装費用は約1,000万円になります。
※工事の内容・使用する素材次第で費用は変動します。また、オフィス家具は含みません。 詳しくはお問い合わせください。
ポイントリノベーション
ポイントリノベーションとは、オフィスで必要な箇所のみを改修する方法です。オフィスの建物外観は劣化しておらず、老朽化部分やデザインを新しくしたい場合には、ポイントリノベーションが適しています。
什器や設備と関わりが少ない箇所の工事は短工期で改修が可能です。
一方で、什器や設備に絡む工事内容の場合は、業務に支障がでないようにスケジュールを綿密に組む必要があります。
※気になる部分をポイントで改修する方法ですが、オフィス構築に多くのノウハウを持つ業者を選ぶことが成功の秘訣です。
※工事の内容・使用する素材次第で費用は変動します。詳しくはお問い合わせください。
オフィスのリノベーションにかかる工事期間
オフィスのリノベーションを行う場合、かかる期間は規模によっても異なります。目安としては、フルリノベーションなら1~2ヶ月程度、ポイントリノベーションなら3日〜2週間程度です。
実際の工事内容や工事区分によって工期は変化します。スケジュールに余裕をもって取り組みましょう。
※工事の内容次第で期間は変わってきます。詳しくはお問い合わせください。
オフィスをリノベーションするときの注意点
次に、オフィスをリノベーションする際に、押さえておきたい注意点を解説します。
課題や目的を明確にする
オフィスのリノベーションを行うなら、あらかじめ自社の課題や目的を明らかにしておきましょう。課題や目的を明確にすれば、最適なレイアウトを決めやすくなります。問題解決や改善のために必要なことは何か、コミュニケーションを活性化させたいのか、集中して仕事ができるような効率的なレイアウトにしたいのかなど、課題や目的が複数ある場合は、解決策に優先順位をつけて考えていくとよいでしょう。
リノベーションできる施工範囲を確認する
賃貸物件の場合、リノベーションそのものは認められても、工事できる範囲は決まっています。
建築基準法上の規定によって改装してはいけない箇所もありますし、たとえば、共有スペースや建物の外観に関わる部分は変更が認められないケースもあります。リノベーションする際は、必ずビルの管理会社や貸主に確認しておきましょう。
賃貸物件は原状回復を考慮する
賃貸オフィスは、そのオフィスから退去することになった場合、原状回復(入居前と同じ状態にすること)が必要となります。例えば、契約時からの既設のパーテーションなどを撤去した場合、原状回復の際に元に戻す必要があるので、手間と時間がかかります。
そのため、オフィスリノベーションを行う前は、物件の所有者に工事の区分やどこまで原状回復が必要か確認しておきましょう。
消防法を意識する
人が集まるオフィスでは、火災が起きたときに被害を最小限に止め、適切な避難ルートを確保できるように消防法に基づいたオフィスレイアウトを計画しなければなりません。例えば、間仕切り壁を追加する場合は消防署に届け出を出さなければなりません。
消防法には、間仕切り以外にも、火災報知器、スプリンクラー 防火扉の設置などの細かい規程があります。
工事中に仕事ができる場所を確保する
リノベーションの工事には時間がかかるため、工事中に業務を進めるための場所を確保する必要があります。リノベーションするオフィスの一部で業務を進めるか、別のオフィスを一時的に確保して業務を進めましょう。
リノベーションを依頼する業者の選び方
リノベーションを依頼するときは、複数の業者に依頼して見積もりを取りましょう。また、過去の施工実績が豊富かどうかのチェックも必要です。消防法や建築基準法、物件の貸主との契約関連など、法律面に精通していることも重要ですので、さまざまな企業のリノベーションを担当している業者であれば、ノウハウもあるので安心して任せられる可能性が高いです。さらには、アフターサービスが確立していると、その後のオフィス運営がスムーズにいきます。不具合が生じた時の対応窓口体制や、保証制度、定期的な訪問やメンテナンスを行っているかどうかも確認しましょう。
まとめ
目的を明確にしたうえで、より効果的なオフィスリノベーションを実施すれば、オフィス移転をしなくても社員にとって理想的オフィス空間を構築することができます。リノベーションには、予算次第で、フルリノベーションからポイントリノベーションまで色々なパターンを検討できますので、工夫次第でさまざまな内容のオフィスリノベーションが可能です。
コクヨマーケティングは、オフィスリノベーション含め、オフィスの移転、改装、レイアウト変更などに対応しています。年間25,000件以上の豊富な実績があり、それぞれの企業様にあわせた空間の提案が可能です。移転後のオフィス維持までワンストップでサポートします。ぜひ相お気軽にご相談ください。
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