「まだ座れるし、予算も限られているから…」「見た目は少し古くなったけど、機能的には問題ないでしょ?」そんな判断が、実は会社に目に見えない損失をもたらしているかもしれません。劣化したオフィスチェアは、単なる古い備品ではなく、社員の健康被害や生産性低下の静かな原因となっているのです。
多くの企業では気づかないうちに「使えるから」という理由で、買い替え時期を過ぎたチェアを使い続けているのが実態です。
今回は、オフィスチェア刷新がもたらす本当の価値と、組織に貢献できるヒントをご紹介します。
そもそも・・オフィスチェアの寿命、ご存じですか?
え?オフィスチェアに寿命があるの?と思ったあなた。そうなんです、実はあるんです。
一般財団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)が規定している標準使用期間でみると、どんなに高品質なものでも約8年が寿命の目安とされています(木製脚の場合はさらに短く、約5年程度)。いやいや、まだ全然きれいだし使えるよ!というお声が聞こえてきそうですが・・汗
劣化したチェアをそのまま使い続けることは、単に座り心地が悪くなるだけではなく、姿勢の悪化による腰痛や肩こりの原因にもなります。さらに気をつけたいのは、ガタつきやグラつきによる転倒事故のリスクも高まること。チェアは単なる備品ではなく、社員の健康や生産性に直結する重要な要素なのです。
簡単チェック!買い替えのサインとは
「そろそろ買い替え時期かな?」と感じていても、具体的にどんな状態になったら買い替えるべきなのか判断に迷うことがありますよね。日々使っているものだからこそ、少しずつの劣化に気づきにくいものです。また、予算の都合もあり「まだ使えるから」と先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。しかし、以下のようなサインが見られる場合は、社員の健康や安全のためにも買い替えを真剣に検討すべき時期です。日常的に使用しているチェアを一度じっくりチェックしてみましょう。
- 座面のウレタンがへたって硬くなっている
- 布地に摩耗やほつれ、破れがある
- リクライニングの機能不全(ストッパー不良、戻りの遅さなど)
- 高さ調整の不具合
- キャスターの破損や脱輪
また、8年以上使用している椅子は要注意です。
どんなオフィスチェアを選べばいいの?4つのヒント
近年は様々な価格帯の製品が溢れ、一見どれも同じように見えます。しかし、実際に座り比べてみると、その違いは歴然。体を支える構造や調整機能の使いやすさは、長時間使用する中で大きな差となって現れます。安価なチェアは初期コストは抑えられますが、姿勢の悪化による腰痛や集中力低下を招くことも。では、本当に体と仕事をサポートしてくれるオフィスチェアを選ぶ際に、何を基準にすればよいのでしょうか?
座り姿勢で、背骨を自然な「S字形状」に近づける
背骨がアーチ状になることで、椎間板や背中・肩の筋肉、内臓の圧迫など身体に負担がかかり、上半身のさまざまな疲労を引き起こします。背骨のS字形状を正しく保つことで、背骨や筋肉への負担を軽減することが大切です。
身体に適したサイズ調整ができる
人それぞれの身体の大きさは異なり、イスを身体に適したサイズに調整をする必要があります。座面の高さ・奥行き、肘掛けの位置をフィッティングできることは重要な要素です。
座りながら、適度に身体を動かすことができる
長時間座ることで、同じ姿勢が続いていると、筋肉や血流に負担がかかります。座りながらも、腰や背中を適度に動かすことで「筋肉ポンプ」の作用が働き、血液の循環を促すことができます。
身体の表面にかかる圧力を分散することができる
座面と背もたれに対して局所的に圧力がかかっていると、お尻や背中が痛くなります。身体のラインに沿って座面の接触面積を広げることで、体圧の局所集中を防ぎましょう。
適切なオフィスチェアの導入は、社員の健康維持だけでなく、集中力向上、創造性の発揮、業務効率の改善など、目に見えない組織の資産形成につながります。最適な投資を行いながら、社員満足度を高める・・とても大変なミッションです。社員のみなさんが最高のパフォーマンスを発揮できる職場環境づくり、私たちも全力でサポートいたします。一緒に社員のみなさんの健康と組織の成長を支える環境づくりを進めていきましょう!