インタビュー

真のコミュニケーションズカンパニーを目指して「会社⇔顧客」「社員⇔社員」のコミュニケーションの連鎖を実現するための一大プロジェクト

株式会社トータテハウジング様の本社オフィスをブランド発信・クリエイティブ新拠点TOUM TOTATE HOUSING DESIGN STUDIO[toum(トウム)]として2019年6月にリニューアル。

3Fはオフィス、 2Fはショールームと打合せスペースからなる接客フロアで構成された[toum(トウム)]は、空間の快適性・創造性を高める働き方を誘発する環境、ITを活用した知的生産活動、地球環境への影響や地域社会への貢献などが評価され、第33回日経ニューオフィス賞中国ニューオフィス推進賞を受賞。

オフィスリニューアルと共にクラウド導入によるペーパーレス化など、働き方改革にも取り組まれたトータテハウジング様。

今回は、リニューアルに至ったきっかけやオフィス、働き方の改革を推進する上での課題、解決に導いたプロセス、リニューアル後の取り組みなどをプロジェクトチームの方にインタビューさせていただきました。


※[toum(トウム)]とは、「あなたと生む、トータテと生む。」顧客と理想の住まいを生み出すという想いを込めて名付けられたTOUM TOTATE HOUSING DESIGN STUDIOの名称です。

株式会社トータテハウジング

URL
https://totate-h.jp/
所在地
広島県広島市中区千田町二丁目5番44号
業種
建設・工事業
規模
1,000㎡ 90名
納入年月
2019年6月
受賞歴
第33回日経ニューオフィス賞 中国ニューオフィス推進賞

<今回、インタビューにご協力いただいた方>


株式会社トータテホールディングス
経営企画部 デジタルデザインマネージャー 若狭 伸 様   広報企画部 主任 北宮愛子 様


株式会社トータテハウジング設計部
課長 平谷 直樹 様   設計部インテリアコーディネーター室 浜下恭子 様




Q.オフィスをリニューアルされたきっかけを教えてください

『“暮らしの提案”に向けて社員間、お客さま、パートナーと真のコミュニケーションズカンパニーを実現したい』というトップの強い思いがきっかけです。


「真のコミュニケーションズカンパニー」とは、社員一人一人が目の前の仕事のみならず、会社全体に視野を広げることや、組織を横断したコミュニケーションで共通認識を高め、風通しが良く活気のある会社を実現することを指しています。
また、現場同士の協力による業務効率化やお客さまとの接点の再構築なども含まれています。


ただ、当時は「セクショナリズムが強い」「書類の山・棚で周囲をブロックし、お互いの顔が見えない」などといった問題が顕在化しており、「真のコミュニケーションズカンパニー」とは大きくギャップがある状態でした。


「真のコミュニケーションズカンパニー」を実現するためには、社員の意識やオフィス環境、働き方を変える必要があったのです。

そこでまずは、社内で立ち上げたプロジェクトのメンバーを中心に、潜在課題も含めて自社の課題を明確にするため、社員の意見をヒアリングすることから始めました。


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Q.オフィスリニューアル前の貴社の働き方や働く環境における課題を教えてください

社員から出た意見をグルーピングしたところ、「会議であまり意見が出ない」「社内調整に時間がかかる」「上司に声をかけたり意見を言いづらい」「他部署との連携が悪い」といったコミュニケーションにおける課題が一番大きいと判明。



また「業務が専業化・属人化」している「社内の取り組みに無関心な社員が多い」などといった意識や働き方の課題や「家具やツールが古くて使いづらい」「オフィス内が書類や物であふれている」といったオフィス環境に関することなど様々な課題が潜んでいることがわかったのです。



そして、オフィスをプランニングするにあたり、社員ヒアリングと共に、コクヨさんにもお手伝いいただき、各部署から数名ずつ集めて、ワークショップを実施しました。


ワークショップでは、現状の課題だけでなく、新しいオフィスに求めるものや理想とする働き方といった未来への展望についても意見を出し合いました。



このようなプロセスを経て、徐々に新しい働き方に向かう気持ちを醸成し、
「顧客の満足を引き出す提案とプレゼン」「外出先でもオフィスでも場所に縛られず仕事ができる環境」「スムーズな情報交換」「休暇が取りやすい環境」など、プロジェクトメンバーと社員が一体となって理想の働き方を具体化していきました。

Q.オフィス構築時にこだわったポイントを教えてください


理想とする働き方を現実のものとするためには、家具の入れ替えやレイアウトの変更だけでは叶いません。

そのため、家具やレイアウトの変更と共にワークスタイル(働き方)の改革も同時に進めました。
ワークショップなどを通して、社員から出た意見を元に「働き方(ワークスタイル)」と「オフィス(ワークプレイス)」の2つの軸に分けて、実現したいことを整理調整_IMG_ワークプレイス.jpgまた、理想の働き方を具体化するにあたっては、組織横断で改革に取り組むために「オフィス改装タスク」「システム構築・運用タスク」「コーディネートエリア改装タスク」の3つのタスクを立ち上げ、整理した項目に沿って進めていくことに


各タスクのリーダーは、プロジェクトメンバーが務め、タスクのミーティングには各部署から数名ずつ参加してもらいアイデア出しや意見交換をし、社員一体となってプロジェクトを前に進めていきました。

また、3つのタスクを中心としたプロジェクトチームには、外部パートナーとしてコクヨさんにも参加いただき、「コミュニケーションの連鎖(会社⇔顧客)(社員⇔社員)」というオフィスコンセプトの立案やコンセプトに沿った空間・働き方の提案など幅広くサポートしていただきました。


Q.オフィス構築時に、苦労した点は何ですか?またそれをどのようにして乗り越えられたのか教えてください

リニューアル前は、「組織図を反映させたレイアウト」で、1島1部署で配置し、毎日同じ席で仕事をするという固定席の運用でした。

集中して作業したい時やリフレッシュ、誰かにちょっとした相談ごとをする時も全て自席周りで対応するという環境。このままでは、個人商店化からの脱却は難しいなと。

そのため、社員の主体性や情報共有の活発化を促進するために、個人のデスクを作らない「フリーアドレス」を採用することにしたのです。



―固定席からフリーアドレスへの変更。社員の方々から賛同を得るためには色々とご苦労があったのではないですか?


フリーアドレスの計画を進める際に、コクヨさんにも協力してもらい導入の目的を社員に説明したり、着座率を調査し、極端に少ない座席設定数にしない(必要な座席数を確保)といった工夫をしました。

また、フリーアドレス化に先駆けて進めたのが、ペーパーレス化です。

フリーアドレスに難色を示していた社員も一定数存在し、その理由の一つに「紙の書類が手元に無いと仕事ができない」という声がありましたので。
その課題を解決するために、クラウドを導入し、紙の書類はクラウド上で管理することをルール化しました。
フリーアドレス化とペーパーレス化をセットで進めていくことで「フリーアドレスができない理由」を消していくイメージです。



また同時に「自分たちが理想とする働き方は、場所を選ばずに働ける環境やスムーズな情報交換ができる環境」であり、それを実現するための手段の一つとしてペーパーレス化が必要だということを繰り返し伝えることで、理解してもらうよう努めました


―クラウドの導入は「システム構築・運用タスク」が中心となって進められたのですか?

はい、タスクメンバーが中心となり進めました。


約3か月という短い期間の中で、必要なツールの選定やワークフロー、運用ルールの策定、社内説明会の段取りなどを行ったので、とても大変でしたね。


クラウド導入は全社で一斉に行うのではなく、営業部門から先行して導入しました。


「本当にペーパーレス化できるの?」という声もあったのですが、実際にやってみると、現場や社外でも図面を参照することができたり、組織内外のメンバーとの情報共有のスピードを上げることで、業務効率化やノウハウの蓄積にもつながるなど良い効果が見えてきました。


効果が目に見えて出てきた後に、建築部門から全社導入と段階的に進めていったので、準備は非常に大変でしたが、社内への浸透は比較的スムーズでした。

Q.オフィスリニューアル後、社員の皆様の働き方はどのように変わりましたか

オフィスリニューアル後に社員に対して行ったアンケートでは、以下の回答が得られました。


<リニューアル後のアンケート結果>


・職場環境が快適になった:80%
・会話が増えた:50%
・フリーアドレスにして良かった:80%
・ICT活用できている:75%
・資料共有がしやすくなった:60%



理想の働き方に近づいていることが定量的にもわかり、オフィスリニューアルの効果を実感しています。



実際、今までは「資料を取りに会社に帰る」ということが当たり前になっていましたが、ペーパーレス化することで、外出先でもパソコン一つあれば必要な情報にアクセス可能となり、場所に縛られない働き方が定着し、ワークスタイルが大きく変わっています


また、場所に縛られない働き方ということで言えば、コロナ禍でも在宅勤務にすぐに移行することができたといった効果も感じています。


これからも定期的に社内アンケートを取り、結果に応じて対応を検討していこうと考えています。

また、リニューアルから1年が経ち、今の環境に慣れが出てきているように感じますね。
会社から「場」は提供してもらったので、もうワンランク上を目指すために、次はより大きな課題の解決に挑戦していかなければならないと感じています。



―オフィスリニューアル後、何か取り組まれていることはありますか?

「オフィス運営チーム」を立上げ、働く環境の改善に対する取り組みをスタートしました
部署や組織を超えたメンバーでチーム編成をしています。

誰でも閲覧・書き込みできるオープンな掲示板を作り、そこにオフィスや働き方に関する気づき(こうしたらもっと良くなるのではないか)などの投稿を全社員から募集しています。


投稿された意見については、運用チームで協議のうえ、実際に改善に取り組み、社内全体で働く環境の維持に務めています。



―社員の方とお客さまとの「コミュニケーションズ」は進んでいらっしゃいますか?


2階の接客フロアにある「リビングルーム」「ダイニングキッチン」は、仕事中のオンオフ切り替えの場(リラックスして仕事を行う場)として活用していますので、お客さまの生の声や来訪された時のリアクションを感じることができます。


また、3階のオフィスフロアにも、お客さまをご案内しています。
間近で社員の働く姿を見ていただくことで、トータテハウジングへの愛着や理解の促進とともに、特に内勤の社員にとっては、お客さまと直に接する機会が少ないことから、貴重な接点の場にもなっていますね。


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〔編集後記〕


オフィスリニューアルと同時にワークスタイルの改革にも取り組まれたトータテハウジング様。


改革に向かう前の段階では、経営トップの方を始め、多くの社員の方に、コクヨマーケティングのライブオフィスにお越しいただき、当社が実践している働き方やオフィス環境をご体感いただきました。


今までの働き方を大きく変えるためには、単に家具やレイアウトを変えるだけでなく、そこで働く社員の方に対し、ワークショップやヒアリングを通して、課題の抽出、理想の働き方に対する目線合わせや、真の目的の理解、丁寧な対話など、そこで働く社員の方々が納得感の得られるプロセスを経ることが大切であるということをインタビューをとおして伺いました。


また、オフィスリニューアル後も歩みを止めることなく、社員アンケートの実施や社員参加型の「運用チーム」の結成、掲示板の活用など、働く環境の維持や改善に取り組まれているという点も非常に印象に残っています。



インタビューにご協力いただきました株式会社トータテハウジング、株式会社トータテホールディングスの皆様、誠にありがとうございました。
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