株式会社アイモバイル様は、インターネット広告事業、コンシューマー事業2つの事業領域において、「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」べく、多くの人々が満足するサービスを提供しつづけています。
このたび、社内連携の強化や効率化を目指し、2拠点に分かれていた東京本社を統合移転。事務局として移転に携わられた有路(ありじ)様に、リニューアル前の課題やこだわりのポイント、事務局として苦労した点などをお伺いしました。

株式会社アイモバイル
管理部 有路春加 様
所在地 | 東京都渋谷区渋谷三丁目26番20号 関電不動産渋谷ビル 8階 |
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URL | https://www.i-mobile.co.jp/index.html |
業種 | サービス業 |
人数 | 約280名 |
面積 | 約800坪 |
お客様の課題
- 拠点分散による部門間コミュニケーション
- 働き方の変化への対応
- 働きやすいオフィス環境や設備
コクヨのご提案
- フロアごとに機能を持つ「人が交じり合う」オフィス空間
- 社内連携強化・創造性の発揮を促すワークスペース
- 色やデザインにもこだわった働きやすいオフィス家具
まず、今回のオフィス移転のきっかけについて教えていただけますか
ビル設備の老朽化や、社員の増員に伴いオフィスが手狭になってきたこともあり、オフィス移転の検討を開始しました。元々東京本社は2拠点に分かれていたため、このタイミングで統合移転を行うことに。人と企業の成長と未来に向けて、社内連携の強化や効率化を目指し、移転プロジェクトを始動させました。
オフィス移転前の貴社の働き方や働く環境における課題を教えてください
拠点分散による部門間コミュニケーション
東京本社が2拠点に分かれており、約4~5分ほどの距離がありました。物理的な距離に加えて、事業部門も分散して入居していたため、部門間の交流機会を持つことが難しい状況でした。
働き方の変化への対応
コロナ禍を経て、それまでの100%出社から在宅勤務が浸透し、オンライン会議も急増しました。働き方自体が大きく変化したのですが、それに対応できる設備や施設が不足していました。新しい働き方に合わせたオフィス環境の整備が急務でした。
働きやすいオフィス環境や設備
15年ほど同じ拠点を使用していましたが、全社的に固定席で運用していたため、個人の持ち物が散乱しがちでした。また、チェアーに関して、座り心地の改善を求める声が、社内から多数上がっていました。社員一人一人の声に耳を傾け、慎重に検討を進めるよう意識していました。
これらの課題解決に向けて、オフィス構築時のこだわりポイントや実現したことについて教えてください
移転プロジェクトにより会社全体を巻き込む
オフィス移転に向けて、社内のメンバーを巻き込んで進めていきたい、という思いがありました。そこで、弊社の行動指針「Smile×Growth×Team」の頭文字を取って「SGTチーム」を結成しました。部署横断でさまざまなメンバー約20名に参加してもらい、ワークショップを実施しました。特に印象的だったのは、2拠点に分かれていた社員同士が「はじめまして」という状態から活発な議論ができたことですね。また、改めて行動指針について考え、自分たちに落とし込める非常に良い機会となりました。コクヨさんのコンサルティングチームと連携し、弊社の特性に合わせた内容にカスタマイズしていただいたので、ありがたかったです。
フロアごとに機能を持つ「人が交じり合う」オフィス空間
新しいオフィスでは、フロアごとに共用設備やツールを分けて配置することで、人の流れを促し、偶発的な出会いや対話の促進を狙っています。9階のラウンジスペースはコーヒーマシンや自動販売機、電子レンジやポットなどを設置していて、人が自然と集まるような仕掛けをしています。コーヒーは抽出時間がかかるので、待っている間に自然に会話が生まれる様子をよく見かけていて、想定通りの効果が出ているようです。
社内連携強化・創造性の発揮を促すワークスペース
新しいオフィスでは、フリーアドレスを導入、さらにオープンなミーティングスペースも増やしたことから、今まで関わることが無かったメンバー間の交流が生まれ、いつでもどこでもスムーズに対話や議論ができるようになりました。
7階には「個人業務がはかどる」集中ブースや個室型のブースを設置しているのはもちろん、個人としてだけでなく「チーム連携がはかどる」会議室やミーティングスペース、スツールを各フロアに多数設置しています。会議室にはガラス壁を採用し、中が見えることで、会議室内の雰囲気が感じ取れ、会議室外にいるメンバーともアイコンタクトなどでコミュニケーションが取りやすい仕様にしています。さらに、会議室の外にはハイテーブルを設置し、会議準備をしたり、会議室の延長戦を実施したりと、スムーズなコミュニケーションを促す仕掛けを散りばめていて、こだわりが満載です。
色やデザインにもこだわった働きやすいオフィス家具
新オフィスの家具を選定するにあたり、社内で「チェアー体験会」を実施しました。会議室に様々なメーカーのチェアーを15脚ほど並べて、1つずつ座って、評価をしてもらいました。50名以上の社員が参加してくれて、結果コクヨさんの「Duora2(デュオラ2)」というチェアーが1位だったので、新オフィスのメインチェアーとして採用しました。実際に社内のメンバーが決めて、選んだイスなので、社内の評価も高いですし、何よりチェアー体験会を通して、広報部と連携して、全社イベントとして広げることができ、社内のメンバーを多く巻き込めたことで、「オフィス移転」を自分事としてとらえてもらう良いきっかけにできたと考えています。
また、以前のオフィスはコーポレートカラーであるビタミンカラーを全面的に押し出したデザインでしたが、今回はナチュラルで居心地の良さを感じる空間の中に、壁の一面やチェアーにアクセントとしてコーポレートカラーを取り入れました。同じオレンジでも、明暗様々あり、繰り返し社内で協議を重ねました。コクヨさんにも根気強くサンプルを提示いただいたりして、満足のいくオフィスづくりができました。
新しいオフィスのコンセプトや、デザイン上の特徴など教えてください
弊社の行動指針である「Smile×Growth×Team」(以下SGT)をベースにコンセプトを構築しました。これをさらに具現化するため、各フロアにコーポレートカラーを採用しています。具体的には9階がグリーン、8階がオレンジ、7階がイエローと、それぞれロゴカラーをベースにした色調を取り入れ、空間全体で企業理念を表現しています。また、新しいオフィスでは、来客用会議室を設置していて、ここもコーポレートカラーやビジョンをポイントとして、「未来のアイモバイル」というイメージで空間を構築しています。
オフィス構築時に苦労した点や、それをどのように乗り越えたか教えてください
移転ノウハウの不足
オフィス移転を担当するのは私自身初めてで、会社としても大規模な移転は久しぶりでした。一般的な移転の流れやチェックリストは、ネットで検索していると見つかるのですが、その前段階の進め方、例えば、要件検討の進め方や、社内意見の集約方法など、担当者目線での具体的な指針がなく、本当にゼロからのスタートでした。コクヨさんのHPにあるコンテンツから情報を収集し、セミナーにも参加しました。その時はあらゆるところから情報収集を行っていましたが、特に詳しい内容を紹介していたのが、コクヨさんでした。新しいオフィスの構築をコクヨさんにお願いすることが決定してからは、週1回の定例会で都度相談をさせていただき、必ず翌週までに回答をいただけるというスピード感で対応していただき、タイトなスケジュールの中でも、一つ一つ着実に解決していくことができました。
社内意見の統一
プロジェクトメンバーそれぞれが異なる思いを持っており、意見をまとめることに大変苦労しました。特に10名以上のメンバーが参加していた定例会では、時に議論が白熱することもありましたが、コクヨさんには、常に和やかな雰囲気をつくっていただき、全員が発言しやすい環境を整えていただいたことで、最終的には「変化を楽しもう」「移転を機により良い会社になっていこう」という前向きな方向性で合意形成を図ることができ、プロジェクトを推進することができました。
デザイン要素の具体化
新しいオフィスの「こうしたい」「ああしたい」というイメージを言葉で表現し、関係者間で共有することが非常に難しかったです。漠然としたイメージはあっても、それを具体的な言葉で伝えることができず、苦心しました。そんな時、コクヨさんのチームが私たちの思いを丁寧に汲み取り、会社のビジョンや未来像を踏まえた具体的な提案として形にしてくださいました。例えば、私たちの行動指針であるSGTを成長する木に例えるなど、分かりやすい表現で提案いただいたことで、イメージの共有がスムーズに進み、プロジェクトを前に進めることができました。
オフィス構築後、社員の働き方はどのように変わりましたか?また、移転の効果や予想外の反応などがありましたら教えてください
フロアを跨いで柔軟に働けるようになったことで、これまで接点のなかった社員同士のコミュニケーションが活発になっているようです。実際に今まで話したことがなかった人や、話しかけてみたかった人とも自然に会話する機会が生まれている、という声も聞こえています。
また、新しいオフィスでは、社員一人ひとりに専用のロッカーを用意しているのですが、そこから思わぬ効果が生まれています。社員の皆さんがロッカーを自分らしく飾り付けることで、新たなコミュニケーションが広がっていて、ロッカーが思いがけないコミュニケーションツールとして活躍するという、嬉しい誤算もありました。
さらに、毎月実施している全社アンケートでは、移転前と比較してオフィスへの満足度が3ポイント上昇するという結果が出ています。多くの社員が新しいオフィスでの働き方を前向きに評価していて、使いやすさへの満足度も高く、各フロアのコンセプトを理解した上で効果的に活用している様子が見られていて、嬉しいです。
コクヨマーケティングをオフィス構築のパートナーとして選ばれた理由を教えてください
オフィス移転の経験や知識が乏しい私たちにとって、コクヨさんの無料セミナーが非常に参考になり、それがきっかけで担当の方からお声がけいただき、ご相談させていただくことになりました。特に担当の方の人柄の良さと丁寧な対応に、私も上席も強く惹かれました。
オフィス移転では、決めるべきことが山積みで、担当者は多くの判断を迫られます。しかし、この移転を「ただのオフィスの引っ越し」で終わらせるのではなく、会社の一大イベントとして捉え、社内全体を巻き込みながら進めていくことが大切だと実感しました。私たちの場合は、プロジェクト進行から社内の意見集約まで、コクヨさんに寄り添っていただきながら進められたことで、充実した移転プロジェクトとなり、大変満足しています。
オフィス移転・改装レイアウトの課題を解決します