社員が「行きたくなる」「楽しみながら働ける」オフィス

フリーアドレス導入でコミュニケーション・成長を促進する環境を目指して

西日本鉄道株式会社のグループ企業である西鉄情報システム株式会社様は、西日本鉄道グループ内はもちろんのこと、一般企業や地方自治体、病院に対して、ITシステムの導入・運用・保守などITを通じた幅広いサービスを提供されています。
2019年から「業務改善・働き方改革推進」の取り組みを開始。従業員のみなさまが「自ら楽しみながら仕事ができるような環境づくり」を目指して検討を進めている中で、このたび、本社オフィスに勤務している約7割の方が在籍している6階フロアのリニューアルを実施されました。

リニューアル前の課題や苦労された点、オフィス構築時にこだわったポイントなど、リニューアルを担当された岩﨑幸喜 様、武田和基 様、足立裕嗣 様、藤井久子 様にお話を伺いました。

西鉄情報システム株式会社

取締役 岩﨑幸喜 様、総務部 総務課 課長 武田和基 様、総務部 業務改善・働き方改革推進担当 課長代理 足立裕嗣 様、総務部 総務課 藤井久子 様

所在地 福岡県福岡市博多区千代4-1-33 西鉄千代県庁口ビル
URL https://www.nishitetsu.ne.jp/nis/
業種 広告・調査・情報サービス業
人数 180名
面積 約180坪

お客様の課題

  • 人員増による座席数の確保
  • コミュニケーションがとりやすい環境づくり
  • 効率的な消耗品管理

コクヨのご提案

  • フリーアドレスの導入
  • ABWの働き方を取り入れた自由に働く場を選べる環境づくり
  • 文具事務用品を一元管理するサプライドックの導入

オフィスリニューアルのきっかけを教えてください

(岩﨑様)

業務改善・働き方改革推進の取り組みを進める中で、西日本鉄道グループの経営層からは「新しいことに挑戦してほしい」という想いを伝えられていました。今、我々がお客様から求められているのは、既存商品の提供や請負業務ではなく、お客様では気づかない・認識することができない本質的な課題を提示し、その上で新たなご提案をすることです。「現在のやり方には無駄がありそうです」「他の業界ではこんな取り組みがあって、貴社でもやってみませんか」というような、提示や提案ができるようになるには、我々自身が新しい情報を常にインプットし、社内コミュニケーションを密に取ることで自己研鑽を続け、知識や経験を増やしながら成長をし続ける必要があります。「情報は楽しいからこそ入ってくる」「楽しく働くからこそ成長できる」ものと考えており、社員が行きたいと思える・楽しみながら仕事ができる環境を整備すべく、今回オフィスのリニューアルを実施することになりました。

オフィス構築前、貴社の働き方や働く環境における課題を教えてください

人員増による座席数の確保

(岩﨑様)

ありがたいことに毎年10名ずつくらい新しいメンバーが増えており、デスクを置く物理的なスペースが無くなってきていました。前回オフィスのリニューアルを行ったのは15年前ですが、当時は部署ごとに、お誕生日席のある対向島型のレイアウトで固定席運用をしていました。しかし、人が増えるにつれスペースの確保が難しくなり、お誕生日席はほぼ対向島型に吸収されてしまいました。また、継ぎ足しを続ける形で、なんとかリニューアル前までデスクを確保していましたが、組織改編や新入社員入社の度に、デスクやスペースの確保に頭を悩ませ、パズルのような検討作業が大変負担になっていました。

効率的な消耗品管理

(足立様)

以前は複数の島ごとプリンターが各所に設置してあり、無駄が多かったと感じています。文房具などの消耗品も部署ごとに手配・管理をしていて、それぞれが使いやすい場所に収納していたので非常に非効率でした。整理をすると、ものすごい量のストックが見つかり、驚きましたね。オフィス内全体的にモノが多い状態でしたが、実際に片付けてみると、ほとんどがいらないものでした。部署が変わり、人が変わり、中々立ち入れない状況になっていた資料も多かったように思います。

コミュニケーションがとりやすい環境づくり

(岩﨑様)

リニューアル前のオフィスは対向島型のレイアウトでしたが、すぐ後ろに座っている人と会話をしたことがない、という状況は珍しくありませんでした。顔は知っているけれど、会話をしたことがない、という状況を減らしていきたかったです。同じような仕事をしていても、担当が違えば、コミュニケーションをとるシーンは少ないですよね。役職者同士での連携はもちろんありますが、メンバーのみなさんは自身の業務を黙々と進めていて、メンバー同士の連携は少なかったように感じています。さまざまな部署のメンバーと、気軽にコミュニケーションが取れる環境を整備したいと考えていました。

(足立様)

対向島型のレイアウトだと、他の部署の島にいくと、普段お話する機会が少ない分、少し緊張する気持ちもありました。そういう状況もあって、気軽に他の部署のメンバーに話しかけに行く雰囲気ではなかったと思います。

オフィス構築時に、課題解決に向けてこだわったポイントやその理由、またそれを実現した手段について教えてください

フリーアドレスの導入

(岩﨑様)

リニューアルにあたり、フリーアドレスを実施したいと考えていたため、総務が事務局となり、各部署の中堅社員メンバーをこちらで選抜して参加いただく形で、フリーアドレスデスクプロジェクトを進めることになりました。プロジェクトは、隔週で事務局メンバーがテーマや課題を提示して進めていきましたが、プロジェクトを開始してみると、変化することへの抵抗感からか、否定的な意見が少なくありませんでした。「荷物を置く場所はどうなる」「チームがバラバラになり誰がどこにいるかわからなくなる」など、新たな働き方を不安に思う声も多かったです。フリーアドレスを成功させるには、事務局側とプロジェクトメンバーで対話を続け、合意形成をしていくことが重要な要素だと認識しました。目線を合わせ、同じ方向を向けるよう対話を続ける中で、プロジェクトメンバーにはコクヨのライブオフィスを見学してもらいました。オフィスを実際に見て、感じてもらえたことで、徐々に我々のやりたいことを理解して、共感してくれるメンバーが増えていったように思います。根気強くコミュニケーションを続けた結果が、現在のスムーズなフリーアドレス運用に繋がっていると感じています。

(足立様)

社内全体に対しては、プロジェクトメンバーに協力してもらい何度もアンケートを実施しました。コクヨさんの「はたナビ プロ」は、オフィスの全体像を検討する材料に、アンケートは、オフィスの運用面などを細かく分析する際に活用しました。プロジェクトメンバーの変化としては、リニューアル後のオフィスイメージ公開後に、徐々に意見が出始めるようになりましたね。

(岩﨑様)

リニューアル実施後、当初見込んでいた人数をオーバーするほど、どんどんオフィスで働くメンバーが増えていて、半年も経たずにロッカーを増設することになりました。若手や経験が浅い方にはなるべく出社いただき、ある程度自分で仕事をやりきる能力のある方はテレワークを実施いただく、というようにグループごとに工夫をして調整をいただいています。現在の状況は、フリーアドレスを導入したから何とか乗り切れているので、導入して本当によかったです。

書類削減、ペーパーレスの促進

(武田様)

レイアウトが確定した段階で、決まったキャビネットの数に合わせて書類削減を進めるべく、部署ごとに現状把握をして、減らしてほしい量をお伝えしました。コクヨの営業担当の方に、ファイルボックスを使用した書類の管理方法を教えていただいたので、それに準じて各自の書類量を提示していきました。書類の種類や法定年限による保管ルールをお伝えして、廃棄やデータ化など各自で進めてもらいましたが、各部署プロジェクトメンバーが牽引して進めてくれたおかげで、順調に進み、結果的に6割ほど書類量を削減することができました。

(藤井様)

自分のデスクがあるとなんとなく置いたままにしてしまう書類も、いざ自分のデスクが無くなると、本気で書類の整理をして、実際はいらなかった書類を削減できるようになるのですね。今回コクヨさんから最初に購入したのがファイルボックスでしたが、1人当たりファイルボックス何個分という書類の管理方法により、自分の収納量がどれだけあるのかを把握できるようになりました。結果として、多くの方が与えられた収納量に余裕がある状態での運用となり、収納量はそんなに必要ではなかったのだと驚きました。

自由に働く場を選べる環境づくり

(岩﨑様)

コミュニケーションがとりやすい環境を整備するため、フリーアドレスの導入を進めましたが、オフィスで仕事をする中で、誰かに話しかけられることなく、集中して作業したいときもありますよね。業務内容や気分に合わせて、社員が自由に働く場を選択できるABWの働き方を取り入れたいと考えていたため、集中して作業をする・一人で創造を深めることのできる「集中スペース」や、一方的に話を聞くような会議ではなく、互いに意見を出し合いながらフラットなコミュニケーションができる「打合せスペース」を設けました。打合せスペースはファミレスにあるようなボックス席を多く採用したのですが、打合せだけでなく、昼食をとっているシーンも多くみられています。窓に面していることもあり、気持ちが良い環境ということもあってか、取り合いになるほど活用されていて、人気席となっています。

オフィス構築時に、苦労した点は何ですか?またそれをどのように乗り越えられたのか教えてください

トライアンドエラーで実施

(足立様)

什器選定やレイアウトに関しては、新たな環境への期待もあり、メンバーからすぐに了承が得られたのですが、備品の使い方や書類の整理方法については、新たな運用では時間がとられる等の意見も多く、都度メンバーのみなさんとのやり取りに苦労をしました。どうしても折り合いをつけることが難しい場合は、「まずやってみて考えましょう!」ということで、進めさせてもらいました。失敗したらやり直せばよいという考えの元、運用をしています。消耗品管理については、コクヨさんの「サプライドック」を導入しました。一元管理することができるようになり、スペース的にも費用的にも削減することができ、導入してよかったです。

追い込み段階でのメンバーの団結

(藤井様)

いざレイアウト変更を実施するというときに、社内でコロナが蔓延し、段ボール詰め作業をしなくてはならないにもかかわらず、多くの社員が出社できない、ということがありました。半分くらい出社できないメンバーがいる部署もあったりして、出社できるメンバーだけでの追い込み作業が大変でした。部署内で連携し、作業を進めてもらいましたが、絶対に片付かないだろうと思っていたデスクが、きれいに片付いているのを見たときに「やればできる、みんなすごい」と感じました。

(岩﨑様)

詰めた段ボールは会議室に集約していったのですが、置いていく順番や配置など、部署間で連携して自発的に考えて進めてくれました。こういった際にもプロジェクトメンバーが周囲をしっかり巻き込んで、牽引してくれていたと思います。厳しい状況でしたが、結果的に時間・期日を守って作業を進めてくれました。

インフラ環境の整備

(岩﨑様)

弊社はIT関連企業の為、お客様に合わせてパソコンや配線など様々な方式を採用しており、フリーアドレス化がとても難しく、現状の把握や整理を含め大変苦労しました。電話に関しても、世の中には様々なツールがあり、候補がありすぎた為、選定を進めていくのが大変でした。導入するツールを決定した後は、西日本鉄道グループの電話システムと連動しないといけないことから、検証をしながら導入を進めました。

今回のリニューアルは、まず什器を納品いただき、レイアウト変更を実施して、暫定的に固定席運用を続け、その後インフラ環境の整備を実施する、という流れで進めました。やってみて気づくことも多く、その都度調整しながら進めることができたので、すべて一気に実施しなくてよかったと感じています。

(武田様)

自社で行ったLANの配線作業が大変でした。弊社のネットワーク部隊と連携して、夜間に作業を行いました。大変な作業でしたが、皆で連携し一致団結して進めることができたため、楽しさを感じる瞬間もありましたね。年末年始という通信インフラ部署にとっては重要な時期にも関わらず、多数メンバーの協力をいただき本当に感謝しています。工事当日は雪が降っていて、什器がきちんと到着するか不安もありましたが、結果として予定通り完了し、無事にリニューアルを実施することができて本当によかったです。

オフィス構築後、従業員の皆様の働き方はどのように変わりましたか?感じておられる効果や予想外の反応(良・悪含め)などありましたら教えてください

(岩﨑様)

隣の部署の人と話すことが普通になった、オフィスの居心地が良いという声を聞くようになりました。また、フリーアドレスデスクプロジェクトが落ち着いたため、運用面の検討をする「オフィスカイゼン委員会」を立ち上げました。メンバーは自由参加とし、和気あいあいとした雰囲気の中で気軽に参加できる活動を目指して、月1回開催しています。こちらは部門間のコミュニケーションを促進する狙いもあり、若いメンバーや新入社員の方にも多く参加いただいています。まだ活動機会が少ないため、意見が出にくい状況もありますが、お酒を交えたコミュニケーションを経て、少しずつ意見を出してくれるようになりました。先日は新たに設けたラウンジエリアの稼働率が低いため、そこで「就業時間後にスポーツ観戦をしてもよいか」という提案までいただきました。6階オフィスで働くメンバーのみなさんに自由に意見を発してもらえるよう、心理的安全性を高めるため、今後も取り組みを続けていきたいと考えています。

さらに、弊社ではフリーアドレスの導入というハード面の変化と共に、社内制度も変更を実施しています。新入社員の方々にはメンターを配置し、部署内での縦のつながり、同期間の横のつながりだけでなく、斜めのつながりをつくることで、相談相手をつくれるようにしました。フリーアドレス運用だと、部門を超えたつながりのコミュニケーションが気軽に取れるため、相乗効果により、将来的には離職率の低下やエンゲージメントの向上につながることを期待しています。

(藤井様)

新たに導入したスツールがとても便利です。私は経理なので、別のフロアから6階にいるメンバーに話しかけに行くのですが、その際にコロコロ移動しながら行ったり来たりできて、横でパソコンを見ながら会話ができるので、とても良いです。当初提案された数を見て、少し多いのではないかと思ったのですが、今はこの数が必要だったと感じています。稼働率も高いようで、それだけ多くコミュニケーションがとられていることを大変嬉しく思っています。

(岩﨑様)

想定と違った点としては、集中ブースに関して当初は使われる頻度が高いことを想定していました。数を増やさないといけないのでは、と懸念しておりましたが、実際は意外に使われておらず、弊社のメンバーは人が見える場所で働く方が合っているのかもしれないと感じています。人が見えることで、一緒にいる・共有しているという安心感がある方が働きやすいのかもしれません。

(武田様)

現在はグループアドレスでの運用をしていますが、完全なフリーアドレスを将来的な目標としています。どうやって完全なフリーアドレスを実現するか、が現在の課題です。1フロアが仕切りのない広い空間なので、社員がオフィス内を自由に行きかえるようになるのが理想ですね。フリーアドレスの運用については、オフィスカイゼン委員会で今後も検討を進めていきます。

(岩﨑様)

今回のリニューアル検討を始めた頃は、メンバーの大半が受け身の姿勢で検討に参加されていて、受け身の姿勢をどう変化させて主体的に活動いただくか、が我々のテーマでもありました。現在グループアドレスの運用は各部署にお任せしていますが、部署ごとにくじを引いたり、同じところに座らない等のルールを設けたりと各々工夫をいただいているようで、自発的に考えて運用してくださっているということが、大きな変化だと思います。

コクヨマーケティングをオフィス構築のパートナーとして選ばれた理由を教えてください

(岩﨑様)

今回のリニューアルに際し、既存のお取引先様3社にお声がけをしました。コンペは役員クラスからプロジェクトメンバーまで、可能な限り多くのメンバーが参加する形で検討を実施し、最終的にコクヨさんへの票が一番多い結果となりました。事前にボリュームチェック用の図面や予算感把握のためのお見積り等のお手伝いをいただいていたこともありますが、弊社のことをしっかりと理解して提案してくだっていることがよくわかる内容でした。いくらかっこいいデザインを提案しても、最終的にできあがったオフィスで働くのは弊社のメンバーです。コクヨさんは、リニューアルされたオフィスで、新しい働き方をしていくことになる弊社メンバーの意識を、どのように変えていくのかまできちんと考えてくださっていました。豊富な経験に基づく、情報やノウハウを都度ご提案いただいたことも、コクヨさんにお願いした大きな要因でした。

(足立様)

私はコクヨの営業担当の方によるプレゼンテーションの際、今回のリニューアルに対する熱意をとても感じました。コクヨさんにお願いしたいと思った一番の理由です。また、コクヨさんにお願いすることが決まってからも、親身に相談に乗っていただき大変助かりました。

(藤井様)

コクヨの営業担当の方には人を惹きつける力があり、プレゼンテーションは見ていてとても楽しかったです。他社さんの提案でおしゃれなデザインの提案もあり、そちらに魅力を感じないわけではありませんでしたが、弊社メンバーの働きやすさやカスタマイズのしやすさ等、現実的なオフィスを想像したとき、コクヨさんの提案が一番良いのではないかと思いました。

(岩﨑様)

ライブオフィスは、品川・福岡と見学をさせていただき、スツールやサプライドック等、ライブオフィスで見て共感したものは、実際に今回のリニューアルで採用させていただきました。カイゼン委員会に関しても、その一つですが、今後カイゼン委員会のメンバーによるライブオフィス見学を実施し、これからも「行きたくなるオフィス」を目指して、検討を継続していきたいと考えています。

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