「食堂」から「ラウンジ」へ 限られたスペースで多目的空間を創出

展示会でのヒアリングが転機に 白紙状態から半年で実現した食堂リニューアル

田中貴金属工業株式会社様は1885年(明治18年)創業の貴金属専門メーカーです。金・銀・プラチナなどの貴金属地金から、産業用材料、宝飾品まで、多岐にわたる分野で事業を展開。貴金属が持つ可能性の追求を重ね、貴金属のリーディングカンパニーとして幅広い製品・商品を提供されています。
今回、従業員の満足度向上と職場環境改善のために伊勢原テクニカルセンターの食堂をリニューアルされました。中心となり進められた竹内様、横川様に、お話をお伺いしました。

田中貴金属工業 伊勢原テクニカルセンター

新事業開発統括部 開発管理部 開発管理セクション リーダー 竹内 美幸様、新事業開発統括部 金属材料開発部 技術探索グループ 横川 さおり様

所在地 神奈川県伊勢原市
URL https://tanaka-preciousmetals.com
業種 製造業
人数 約50名
面積 ラウンジ約20坪

お客様の課題

  • 会議室・打合せ場所の不足
  • 昼食時以外使われない閉塞的な食堂

コクヨのご提案

  • 展示会での専門的なファーストヒアリング
  • 要望を汲み取りイメージを形にする空間構築

まず、今回の食堂リニューアルのきっかけについて教えていただけますか

(竹内様)
田中貴金属グループでは全社的に職場環境改善活動を推進しており、環境改善だけでなく社内イベントなども企画・運営しています。各事業所にメンバーが配置されていて、それぞれの事業所で活動内容を決めて取り組んでいます。私たちは伊勢原テクニカルセンターのメンバーとして、今回の食堂リニューアルプロジェクトに携わることになりました。
食堂リニューアルを決めた背景には、いくつかの課題がありました。コロナ禍を経てリモート会議が増え、会議室が慢性的に不足していたこと。そして従来の食堂は、食事をするだけのエリアで昼食時以外はほとんど活用されていなかったことです。そこで、ミーティングや打合せにも使え、デスクを離れて気分転換しながら仕事ができる多目的空間にしたいと考えました。
また、近年はオフィス環境を整備する企業が増えており、当社でも他の事業所でリニューアルを進めていると聞いていました。「伊勢原でもぜひ実現したい」という思いもありました。

以前のオフィスでの貴社の働き方や働く環境における課題を教えてください

(横川様)
伊勢原テクニカルセンターには50名近い社員が在籍しているのに対し、会議室は2室とオフィスの一角にあるミーティングコーナーしかありませんでした。常に打合せ場所の取り合いになっており、業務に支障が出ることもあったんです。
また、以前の食堂は壁に囲まれて閉塞感があり、昼間でも電気をつけないと薄暗い空間でした。運用面でも、広いスペースを使っているにもかかわらず、昼食時以外はほとんど活用できていなかったんです。このスペースを活かして社員に使ってもらえるような工夫をしたいと思いました。

Before
After

(竹内様)
「ワークプレイス改革 EXPO」というオフィス環境の展示会で、コクヨマーケティングさんのブースを訪れたことがきっかけです。
実はそれ以前に他社様にご相談して、具体的なレイアウト提案までいただいていたんです。ただ、納得のいく内容ではなくピンと来ないところがあり、もう少し情報を集めようと思い、急遽展示会に参加することにしました。
当日は他の企業様のブースもいくつか回ってお話を伺ったのですが、私自身もまだ具体的なイメージが持てていなかったこともあり、どうしても「とりあえず改めてアポイントを取らせてください」という形式的なやり取りで終わってしまって。
そんな中、コクヨさんのブースでの対応はまったく違ったんです。ブースの一角の席に通していただき、ヒアリング担当の方が私たちの「こういうふうにしたい」というぼんやりした要望を、時間をかけてじっくり聞いてくださいました。その場で「そのお悩みならこのようにお力になれると思います」と具体的に示していただけて、自分の中でもようやく輪郭が見えたような気がしました。「過去にはこういう提案をさせていただいたことがあります」と近しい事例なども見せていただいて、「今日いきなり来たのに、ここまで親身に話を聞いてもらえるんだ」と驚きましたね。きちんと向き合って話を聞いていただけて、とても心強かったです。
実は当時、食堂リニューアル自体業者に頼むのをやめて、自分たちで家具だけ買いなおそうかという話も出ていたんです。半分諦めながら藁にも縋る思いで展示会に参加したので、コクヨさんの対応には本当に安心できましたし、期待も持てました。

(横川様)
レスポンスも早くて、展示会から1、2日ですぐに連絡をいただき、展示会で相談に乗ってくださったヒアリング担当の方に後日改めてWEBでの打合せを行ってもらいました。
事前に図面を送っていたのですが、その最初のWEB打合せの時点で、すでに複数のデザインパターンを用意してくださっていたんです。「お客様の条件とご要望であれば、このような空間が実現できます」と、私たちでは思いつかないようなアイデアをいくつも見せていただきました。さすがプロだな、と感動しました。
今回、あの時ご対応いただいたのがああいった展示会やお電話でのヒアリングを専門にされているインサイドセールス部門の方だったとお伺いして、とても納得しました(笑)。それくらい安心感が段違いでしたね。

課題解決に向けて、オフィス構築時にこだわったポイントや実現した手段について教えてください

(横川様)
まず絶対条件として、面積や席数を減らさないこと、そして予算内で進めることがありました。その上で、せっかく改装するのなら中途半端ではなく、誰が見ても「変わった」と感じられるリニューアルにしたいと考えました。「職場の雰囲気を明るくし、課題を解決しながら、社員が自由に使えるエリア」、それが私たちの目指す姿でした。
雰囲気をガラッと変えるために、間仕切りを取り払ってオープンスペースにしました。また、イスは複数の種類を用意し、テーブルの高さにも高低差をつけるなど、用途に応じて選べるようにしました。
名称も「食堂」から「ラウンジ」に変更して、食事だけでなく様々な用途で使える空間であることを印象づけました。

オフィス構築時に苦労した点や、それをどのように乗り越えられたかについて教えてください

(竹内様)
私は普段開発サポートの業務をメインとしているので、こういった建物や設備関係について携わったことがなくて。全くの無知の状態からのスタートでした。
職場環境改善活動のプロジェクト自体には他にもメンバーがいるのですが、食堂リニューアルについては主に私たち2人が主体となり取り組みました。通常業務と並行しながら進めていたので、プロジェクトメンバーもいつも集まれるわけではなく、都度意思決定しながら進めるのは大変でしたね。
それに、今年度の職場環境改善活動としてすでに予算の決裁を取っているところから始めたので、年内に完了させる必要がありました。はじめにコクヨさんにご相談した展示会が6月中旬頃だったので、期間的には半年もなかったかと思います。

(横川様)
参考になる事例を探そうと、他企業のオフィスリニューアル事例なども調べてみたのですが、広々とした執務空間の写真はたくさん出てくるものの、私たちのような限られたオフィスの一角をリニューアルした事例はなかなか見つからなくて。限られた期間、予算、スペースで何ができるのか、イメージがしづらかったですね。「どうせやるならガラッと変化させたい」という思いはあったのですが、具体的にどうしたらいいかわからなかったんです。

展示会後のWEB打合せを経て、正式に担当営業の方についていただいてから何度も打合せを重ねました。ネット検索で見つけたオフィス画像などをコクヨさんに送らせていただいたりもして。ナチュラルな雰囲気だったりラグジュアリーな感じだったり、なんとなく良いなと思ったものをとりあえず送らせていただいたので系統はバラバラだったのですが……(笑)。今思えば「なにかいい感じにしてください!」という、かなり抽象的な要望だったと思うのですが、そこから私たちの本当の要望をくみ取っていただいて、具体的な提案に落とし込んでいただけました。その過程で、私たちの中でも目指す方向やありたい姿が少しずつ固まっていきました。
壁をなくしてオープンスペースにするにあたり、目隠しのパーテーションがなかなか決まらなかったのですが、コクヨさんのショールームにお伺いして展示されている商品の中から「これだ!」というものに出会えたなんてこともありました。進め方やそれぞれのご提案タイミングもとてもよかったと感じています。

オフィス構築後、社員の皆様の働き方はどのように変わりましたか?また、感じておられる効果や予想外の反応などがありましたら教えてください

(竹内様)
リニューアルが完了してラウンジとしてオープンした翌日、ふと通りかかると社員が集まってミーティングをしていたんです。思い思いに座りやすいイスに座って自然と活用していて、完成から一日しか経っていないのにもうこんなふうに使ってくれているんだと感動しました。計画中から月1回くらい事業所の朝礼などで進捗状況の報告をしていたので、社員もコンセプトなどは把握できていたのだと思いますが、何も指示せずとも思い描いていた通りに自然に使ってくれていて嬉しかったですね。

以前の食堂を知っている社員からは「本当に居心地よくなったね」と言われます。以前は昼食時くらいしか使われていなかったのが、ちょっとお茶を飲みに来るなど、立ち寄る頻度も目に見えて上がりました。偶然居合わせた社員同士で立ち話をするなど、コミュニケーションも生まれるようになっています。壁をなくしてオープンにしたことで同僚がいるのも見えるので「自分もちょっと立ち寄ろう」という気持ちになるんでしょうね。「人が自然と集まってくる空間」を実現できているのではないかと感じています。
年末には半立食パーティーも実施しました。毎年、他事業所のメンバーも参加する大きな会議があるのですが、その後の忘年会を外に行かずに新しくなったラウンジで行いたいと社員が相談してくれたんです。想定以上の、考えてもいなかった使い方をしてくれていて、とても嬉しかったです。

(横川様)
やはり食事以外にも使えるのが好評ですね。明るく前向きなスペースになったと言ってくれています。
当社にはその年に特に尽力していた社員を選出し、みんなで認め合い称え合う社内表彰制度があるのですが、実は、今年度の伊勢原テクニカルセンターの代表として、社員の皆さんが私たちを推薦してくれていたんです。現在全社で審査中なのですが、結果がどうであれ、誰かが見ていてくれて評価してくださったというそのこと自体が「頑張ってよかった」と心から思える瞬間でした。

コクヨマーケティングをオフィス構築のパートナーとして選ばれた理由を教えてください

(竹内様)
一番のきっかけは、やはり展示会でのヒアリング担当の方とのファーストコミュニケーションですね。あの時のご対応、抱いた安心感がとても大きかったです。
その後も、いただいた提案内容、予算感、担当の方との意思疎通、すべてがかみ合っていました。特に良かったのは、初回の見積が当初お伝えしていた予算ギリギリではなく、余裕をもって作っていただいた点です。おかげで、打合せを重ねる中で出てきた他のアイデアも取り入れることができました。

(横川様)
提案内容に独創性があったことが大きかったですね。例えば、高さの異なる席を組み合わせる提案をしてくれたのはコクヨさんだけでした。何社かいただいた提案は、従来の食堂形式で同じ机、同じ椅子が規則的に並んでいる、というもので、私たちの要望である「ミーティングスペースの拡充」と「社員が自由に使える空間」が反映されていませんでした。コクヨさんは、その要望をしっかりと理解して、食堂という枠を超えた多目的空間としての提案をしてくださったんです。それが決め手になりました。
実は、これだけ素晴らしい提案をいただいたので、ぜひ設計担当の方に一度お会いしたいなと思っていたんです。ところが後から、ヒアリング担当の方と営業担当の方がレイアウトまで考えてくださったと聞いて本当に驚きました。企業全体の対応力の高さが地盤にあるからこそ、レスポンスも早く、半年という短納期でのリニューアルを実現できたのだと思います。

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