コラム

心理的安全性とは|企業やチームにもたらすメリット、心理的安全性を高める方法など解説

心理的安全性とは、従業員が「組織内で安心して自分を出せる」と思えている状態を表す用語です。
心理的安全性は生産性と比例することから、近年企業から注目されるようになりました。
この記事では、心理的安全性を高めるメリット、心理的安全性が低いことで生じる問題、
心理的安全性を高める方法などを解説いたします。

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1.心理的安全性とは

心理的安全性とは、従業員が組織内において、
自分の能力や個性を安心して発揮できていると思う状態を表す心理学の用語です。
心理的安全性は、生産性の向上や多様性の尊重、労働環境の快適さなどの観点から、近年注目されています。
心理的安全性を高めるためには、リーダーやチームメンバーがその重要性を理解することが欠かせません。
また、心理的安全性を確保するための制度や仕組み、環境づくりも重要です。

2.心理的安全性が注目されるようになった背景


心理的安全性という用語が広く知られるようになったのは、
2016年に米グーグル社が「心理的安全性の高いチームは生産性が高い」と発表したことがきっかけです。
グーグルは自社内に数百あるチームを調査した結果、
能力の高い人材や統制力のあるリーダーがいるチームほど大きな成果を出しているわけではないことに気づきます。
最も生産性が高かったのは、個々のメンバーが活発に意見を発信しながら、他者を尊重し合うチームでした。
心理的安全性という考え方は、従来の能力主義やリーダーシップの見直しを促す面があり、
経営者やリーダー、オフィスデザイン担当者などから注目されています。

3.心理的安全性が企業にもたらすメリット


心理的安全性が企業にもたらすメリットは、組織の地力を伸ばしたり組織の風通しを良くしたりするなど様々です。
ここでは以下の、4つのメリットを解説します。

・情報やアイデアの共有が活発になる
心理的安全性が確保されていると、
職位や経験などで発言を否定されることが少ないため、個人の意見を出しやすくなります。
結果として、ミーティングや上司との意見交換、あるいは雑談などおいて、
コミュニケーションが活性化され、これまでになかったアイデアが生まれることもあります。

【関連コラム】社内コミュニケーションを活性化させるアイデアとは|3社の取り組み事例も紹介


活発にミーティングを行う様子


・個人のポテンシャル向上につながる
お互いの個性を尊重できるようになると、本来の強みや独創性を発揮しやすくなります。
個々のポテンシャルが高まることで、企業としての地力も向上します。

・目標達成のスピードが高まる
コミュニケーションが活発に行われ、従業員エンゲージメントが高い状態は、
組織で目指すビジョンを明確に共有しやすい状態ともいえます。
明確に共有することで目標達成のスピードが高まり、もし問題が起きたとしても多様な意見で軌道修正し、
成果を出すまでの期間を短くできるでしょう。


活発にミーティング行う様子


・離職率が低くなる
心理的安全性が保たれると、従業員エンゲージメントの向上に繋がります。
つまり、自発的に企業に貢献したいという思いが強まります。結果として、離職率が低くなり、
優秀な人材に長く働いてもらえることに繋がります。


4.心理的安全性がチームにもたらすメリット


心理的安全性が保たれていると、個々の能力が発揮されやすくなり、チームの生産性が高まる好循環をもたらします。
ここでは4つのメリットを解説します。

・イノベーションが生まれやすくなる
多様性を認めている組織には、多様な能力と考え方を持つ人間が集まるようになります。
育った文化や価値観などが違う人材が集まると、お互いに刺激を与えることでイノベーションが生まれやすくなります。


心理的安全性 チーム


・業務の生産性が向上する
心理的安全性には、仕事へのやりがいや責任感、積極的に事業に関与しようとする気持ちを高める効果もあります。
個々のチームメンバーの集中力とパフォーマンスが高まりやすい職場をつくることに繋がります。

・問題の早期発見、解決に繋がる
さりげない助言や雑談での会話などが、問題の早期発見・解決に繋がることはよくあります。
このようなチーム環境の土台になっているのも心理的安全性です。
同僚やリーダーに率直に意見を言える環境は、チームにしなやかな強さをもたらします。

・互いに支え合い尊重し合うようになる
心理的安全性の価値をチームで共有できると、必然的に他者への尊重が生まれるようになります。
その結果、他人の失敗に寛容になることや、結果だけでなくプロセスに耳を傾ける姿勢が生まれます。
また、各種のハラスメントも起こりにくくなるでしょう。互いを尊重できる職場では活き活きと働ける環境が整い、
「QOL(quality of life)」やメンタルヘルスの向上が見込めます。
また、協力しながら働くことができるので、個人やチームのパフォーマンスの向上も期待できます。


心理的安全性 チーム


5.心理的安全性が低いと起こるとされる4つの不安


心理的安全性の低い組織では、どのような弊害をメンバーに引き起こしてしてしまうのでしょうか。
心理的安全性を提唱したハーバード大学の組織行動学者エイミー・エドモンドソン氏によると、
以下の4つの不安が生じると言われています。


・無知だと思われることへの不安
「こんなことも知らないのか」などとほかのメンバーに思われるのではないかと不安を感じます。
結果として、質問や相談ができずにミスを起こしてしまいます。
失敗によって、更にコミュニケーションが取りにくくなり、ミスも増える悪循環に陥ることもしばしばです。

・無能だと思われることへの不安
「この程度の業務も1人でできないのか」などと思われることを恐れます。
心理的安全性が低いと、他のメンバーが起こした問題を共有してカバーするより、ミスを責める傾向が強いからです。
無能だと思われることを恐れるあまり、無用なプレッシャーや責任感を抱えてしまい、強いストレスを感じることがあります。

・邪魔をしていると思われることへの不安
「意見にケチをつけていると思われるのではないか」「会議の時間が伸びてしまうのではないか」などの不安も増大します。
心理的安全性が低い職場では、自由な意見交換が否定されやすい傾向があるからです。
特に、上下関係が明確、同調圧力が強い、独特の社風を持つ企業では、この不安が強い傾向にあります。

・ネガティブだと思われることへの不安
「今までの実績を否定している」「本筋と外れたところからケチをつけている」などと思われないか不安に陥ります。
心理的安全性が高くないと、たとえ創造的なアイデアや多角的な見地からの妥当な意見などでも、
少数派の異論を排除しやすい傾向があるからです。


心理的安全性 低い


6.心理的安全性を高めるにはどうしたら良いか


心理的安全性を高めるには、リーダーの役割・意識が重要です。
リーダーの振る舞いによって、先に紹介した4つの不安をなるべく取り除くことが必要になります。
また、心理的な障壁を取り除きやすい環境づくりも重要です。

リーダーができる手法例
リーダーが心理的安全性を高めるには、各メンバーの意見を聞く姿勢を打ち出すことが大切です。
例えば、ミーティングで平等に発言の機会を与えたり、
賛成できない意見が出たとしても一部に理解を示したりするなどです。
過度に競争意識が強い職場では、競い合うよりも協力を促すようにする組織風土の変革も求められます。
また、上司と部下の1on1での定期的な面談や、年が近い先輩が後輩をフォローするメンター制度を取り入れる方法も有効です。


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1on1


・オフィス環境の見直しにつながる手法例
心理的安全性の土台となっているのは、上司と部下あるいはメンバー同士のコミュニケーションです。
コミュニケーション活性化のためには、オフィス環境の見直しが欠かせません。
また、チームビルディングには雑談も重要な役割を持ちます。
フリーアドレスを導入することで様々なメンバーと会話するきっかけをつくったり、カフェスペースなどを
オフィスに取り入れることで、メンバー同士がリラックスしながら会話を生み出したりする方法があります。
また、会議室よりも小規模でオープンな、気軽にミーティングが行えるスペースづくりも有効です。

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7.心理的安全性を導入する際の注意点


心理的安全性という考え方には、フラットな組織体系や他者への寛容が含まれていますが、
これらを過度に重視すると問題が発生します。

・リーダーは上司としての役割をしっかりと果たす
心理的安全性を導入する際も、注意や指導を行うリーダーとしての役割を忘れてはなりません。
この際、心理的安全性の観点から問題になるのは、余計な心理的プレッシャーを与えないことです。
そのためには、リーダーがチームの目的やビジョンを明確にすることが重要です。
目的を共有していれば、個々のメンバーが自分の役割を理解し、
チームに対する責任感を持ちつつ主体的に能力を発揮しやすくなります。

・単に優しいだけ、馴れ合うだけのチームにしない
心理的安全性が高い状態として、アットホームでぬるま湯的な職場をイメージする方がいますが、
これは本来の状態と異なります。ワンマンプレーや怠慢な仕事が許されるというわけではなく、
組織の目的と一定のルールのもとに自由や個性が許されている点に注意が必要です。
これらのことを、あらかじめ組織内で共通認識しておくと良いでしょう。


心理的安全性 注意点


8.心理的安全性の高さを確認する方法


ここでは、心理的安全性の高さを確認するための代表的な方法を2つ紹介します。

・メンバーがチームの現状をどうとらえているかアンケート等で確認
現状把握の基本は、チームの現状に対するメンバーの意見を直接ヒアリングすることです。
この際、客観的な分析をしやすくするには、質問項目を決めたアンケートを定期的に実施するのが効果的です。

・エイミー・エドモンドソン氏が提唱した7つの質問が有名
心理的安全性の提唱者エイミー・エドモンドソン氏は、心理的安全性を測定する7つの質問を考案しています。
質問に対して、「強くそう思う」から「全くそう思わない」まで7段階で回答してもらうことで、
定量的に現状をチェックできることが特徴です。


【7つの質問】

エイミー・エドモンドソン氏の7つの質問は、以下のとおりです。


1.ミスをすると、チームメンバーから非難されることが多い


2.チームが抱える問題・課題点について意見交換できる


3.チームとして異論を排するケースがある


4.リスクのある行動を取ることにあまり不安を感じない


5.チームメンバーに助けを求めることが難しい


6.チームメンバーから自分の仕事の邪魔をされたと感じることがない


7.自分の能力・個性がチームメンバーから認められていると感じる


・「3つのサイン」を元に判断することもできる
もうひとつの測定方法は、同じくエイミー・エドモンドソン氏が考案した「3つのサイン」です。

【3つのサイン】

1.ポジティブな話題が多い
前向きな話題が多いことは、仕事に対するやりがいや従業員エンゲージメントが高いことが関係しています。
「チームに一体感がある」「自分の役割を理解している」など肯定的な発言が聞かれます。

2.成果だけでなくミス・問題点について話し合うことがある
心理的な不安が少ないと、ミスに対してサポートを求めることが容易です。
また、自由に意見を言える環境では率直な意見が出やすく、自浄能力が高い状態が保たれています。

3.オフィスに笑いやユーモアがある
自己肯定感を持ち他者を尊重できるようになると、心がオープンになりコミュニケーションが活性化します。
オフィスには笑いやユーモアがあり、活気が感じられます。


【参考文献】世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
朝日新聞出版 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著)


心理的安全性


9.まとめ

心理的安全性が高い職場では、生産性も向上します。
心理的安全性が高い状態をつくり出すためには、組織の意識改革とともに、働く環境づくりも重要といえます。
コクヨマーケティングは、長年の実績とノウハウを元に、お客様の課題に沿ったオフィスデザインを提案いたします。
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