オフィス移転セミナー潜入レポート!

2020年1月28日(火)コクヨ霞が関オフィスにて、移転セミナーが開催されました。


タイトルは 『 実務に役立つ、移転の基礎知識 ~基本的なオフィス移転の進め方~ 』です。 オフィス移転は会社規模に関わらず、やるべきことは同じです。 本セミナーでは、移転計画立案から移転後の運用維持管理まで、オフィス移転の流れについて説明しています。


今回、ご登壇いただいたのは、株式会社CWファシリティソリューションの袋布 修一さん。 コクヨで15年間オフィスづくりの提案をされてきた経験と現会社でのワークプレイスコンサルタントとして、オフィス作り一筋30年のノウハウを踏まえ、事例を交えながら解説していただきました。


上司から急にオフィス移転の担当を命じられ、 何をどうやって進めたらいいのか分からない・・・ と お悩みの方に向けまして、今回は、移転セミナーの様子を少しご紹介させていただきます!

はじめに(初動)

セミナー当日はあいにくの雨(予報は雪でした)。お足元の悪い中、多くの総務部門ご担当者の方、総務部門責任者の方などにご来場いただきました。

iten_report1.JPG

講師の袋布 修一さんご登壇です。

iten_report2.JPG

オフィス移転をすることになったら、最初に何をすればよいのでしょうか? 移転が決まったら、まず現オフィスの契約内容(解約時期)の確認と、移転予定時期に向けて何をするのかタスクを想定していくことが必要です。タスクを5つのフェーズにわけて、それぞれ何をするべきかとポイントを交えて解説していきます。

iten_report3.JPG

『Ⅰ移転計画立案 』

まずは、移転計画立案(基本方針の立案と経営層に合意をするステップ)についてです。

iten_report4.JPG

計画を立てるために、移転の目的とそれによって得られる成果を明確化することが必要です。 移転の理由で一番多いのは「人が増えて手狭になった・・」だそうです。 その他、企業様によって理由は様々ですが、どんな目的にせよ、せっかくの何年かに1度の移転のタイミングですので、オフィス移転を変革のチャンスと捉えて実行されるとよいそうです! また、現場と経営層の意見の食い違いはどの企業様にもよくある話ですが、それをうまく進める方法として移転プロジェクトの結成はとても有効です。現場と経営をつなげることは移転担当者の腕の見せ所ですし、業務も分散されます。 合わせて、オフィスの現状把握と将来の予測はこのフェーズでは最も重要なポイントとなってきます。 ここでは、働き方のトレンドを把握し、移転後のイメージ(将来のありたい姿)を導き出します。 そして、そのありたい姿を実現するために、何を改善したらよいのか?という考え方に基づき、課題を抽出していくことが大切です。 また移転には、100人の社員のいる会社の規模で、約1年かかるといわれています。 担当者は工程を見極めていつまでに何をしなければならないのか、しっかり頭に入れておきながら進めていきましょう。

『Ⅱ移転先設定・契約 』

ここからは、ビルを選定してから契約するまでのお話です。「Ⅰ移転計画立案」とほぼ同じタイミングで進めていきます。

iten_report5.JPG

相場賃料や注目ビルなど市場トレンドの知見を広げることは、ビルオーナーとの交渉にも役立つことから担当者にとっては重要であるというお話もありました。ちなみに、現在、都内主要5区の空室率は1.5%、中央区にいたっては0.5%の空室率(2020年1月現在)だそうです。 厳しい状況です。。 ビル情報の収集は、web等でできますが、頼りになるのはやはりオフィス仲介会社。仲介会社は、ビルオーナーと直接やりとりをしているので情報量が豊富です。まずは頼りになる仲介会社を見つけてタッグを組むことが一般的な方法です。 ここでのポイントは、移転の目的に沿って、ビル選定の条件に優先順位をつけることです。 そして、どれか光るものがあった際には、早めに内覧のフェーズに進み、自ら足を運んで、ビルの立地やグレードなどを確認するとよいそうです。先ほどの空室率を考えると、良いビルが見つかればすぐに検討段階に入った方がよさそうですよね。 また、ビル選定の際には、移転費用算出も必要です。初期コスト(工事費、引越代など)に目が行きがちですが、ランニングコストも考慮します。例えば、賃料の上げ下げで、設備保守費や清掃費も変わってきますし、加えて意外と最も影響があるのが交通費!モノレール沿線の企業様が都内の一等地に移転された際、ランニングコストが、かなり下がったという事例もあったそうです。

『Ⅲオフィスプランニング 』

次のフェーズは「オフィスプランニング」です。ここから移転プロジェクトも始動し、社内外含めて一気に関係者が増えてきます。以下のステップにより円滑なプロジェクトを進めていきましょう。

iten_report6.JPG

オフィスプランニングのフェーズでは、しっかり現状把握をしコンセプトを策定することが重要です。 しかし、コンセプトはどうやって決めていくのでしょうか? コンセプトの策定には、会社のビジョンに対して本質的な課題を洗い出すところから始める企業様が多いようです。 例えば、ワークショップで課題を洗い出し、その課題に対してコンセプトをきめ、それを具体的にオフィススペースに落とし込んでいくとうやり方です。 このような課題に対して、オフィス設計要件を明確にし、具体的な解決策を作成していきます。 このフェーズのポイントは、「コンセプト」。通常業務をかかえた担当者だけで進めることは困難ですので、専門会社を活かしてプランニングをすることが一般的な方法となります。

『Ⅳ移転実施 』

プランニングが整ってきたら、いよいよ移転実施のフェーズです。 引越業者は、的確に工程管理ができ、廃棄物の処理ができる(マニフェストが発行できる)、信頼できる業者を選定することです。手慣れた業者であれば、引っ越し説明会を実施してくれるところがあります。 そして忘れてはいけないのは、移転に関わる各種届出です。 それ以外にも、お客様へのアナウンスなど、移転案内をDMやHPに掲載したり、封筒、見積書の修正など、やらなければならないことは盛沢山です。 移転実施時は、担当者はとても忙しい時期になりますので、このフェーズのポイントは、やるべきことを余裕をもって、プロジェクトメンバーや各種業者とタッグ組んで、しっかした体制で進めていくことになります。

iten_report7.JPG

『Ⅴ運用管理維持』

引っ越しが無事に終わってほっとしたところですが、最後の締めとして、オフィス運用管理・維持をしっかり実施することが必要です。竣工資料のまとめや、移転後の定期的な評価の実施等です。 ここでのポイントは、快適なオフィスを維持するための仕組みづくりです。 コクヨの場合、オフィスの運用維持のために、各オフィスでオフィスカイゼン委員会を運営しています。 1か月に1回、それぞれの部門からメンバーが集まり、オフィスのお困りごとについて皆で意見を出し合い、解決策を 検討していきます。

日々のカイゼンがオフィスを活かす | コラム | オフィス移転・レイアウト・デザイン | コクヨマーケティング

このように、総務担当者だけで抱え込まないためにも社員を巻き込んだ体制をつくることができれば、社員自身も働きやすい環境について考える機会を持ち、皆が働きやすい快適なオフィスを運用維持していくことができます。

iten_report8.JPG

最後に

ワーカーがイキイキ働くことができれば、会社は強くなります。 今日のセミナーが、お客様の移転の際のお役に立てれば、また、会社と個人がWin-Winであるためのオフィスづくりを、是非我々コクヨにもお手伝いをさせていただければとのことで、本セミナーを締めくくりました。 以上、 「実務に役立つ、移転の基礎知識 ~基本的なオフィス移転の進め方」について実際にオフィスづくりにかかわってきた袋布さんの多くの経験から、具体的な説明や実際の事例も交えてわかりやすく解説していただきました。

iten_report9.JPG

セミナー後のオフィス見学の様子

セミナー後には、霞が関オフィスのコンセプト動画をご覧いただきました。動画では、2017年にコクヨマーケティングが霞が関に移転した際の目的や、オフィスプランニングのフェーズで重要であることを説明した、オフィスコンセプトについて、それに沿った働き方を実現するための取り組みをご紹介しています。

iten_report10.JPG

動画視聴の後は、オフィスコンセプトによって設計された私たちのオフィスをご覧いただきました! (コクヨのライブオフィスについてはコチラ) オフィスのコンセプトとなっている『Session』スポットの説明をしています。

iten_report11.JPG

運用維持管理のフェーズで話がありました、オフィスカイゼン委員会の取り組み、カイゼンボート。

iten_report12.JPG

コクヨの考える「働き方改革」について、またコクヨのファイリングについての説明を皆様メモをとりながら真剣に聞いていただいています。

iten_report13.JPG

以上、移転セミナーについてレポートさせていただきましが、いかがでしたでしょうか?オフィスづくりをすることで最も重要なことは、オフィスが上手く活用され、個人やチームのパフォーマンスを最大限に発揮できるようにすることです。移転をご検討されている方がいらっしゃいましたら、是非コクヨにてワーカーがイキイキと働けるオフィス作りのお手伝いをさせていただければと思います。


今回、移転の流れにそってポイントを中心にレポートさせていただきましたが、移転セミナーでは、さらに具体的な内容について、様々な事例を交えて踏み込んだお話もさせていただいております。移転セミナーは、随時開催しておりますので、移転を予定されている企業様がいらっしゃいましたら、是非ご参加いただき、お役立ていただけましたら幸いです。


また、コクヨでは、移転セミナー以外に、フリーアドレス、防災、書類から今話題のテレワークまで働き方やオフィスに関連するさまざまな無料セミナーを毎月開催中です!セミナーの後には、コクヨ社員が実際に働いている様子をご見学いただける「コクヨのライブオフィスの見学ツアー」も実施しております。是非お気軽にご参加ください!


【セミナー】無料セミナーの日程はこちら

オフィス移転・改装レイアウトの課題を解決します

簡単1分で入力完了! 無料 お問合せ・お見積り

関連ソリューション

新着事例

よくあるご質問

オフィスの移転に関して

コストを抑えて移転を行いたいです。どんな方法がありますか?

コストを抑えた移転は、移転先ビルの選定から始まります。

お客様の働き方から、出勤率やオフィス機能を見極め、契約面積を最適化する事が重要になります。

ぜひ、移転先のビル検討からご相談ください。

オフィス移転マニュアル無料配布中!ダウンロードはこちらから

見積もりを依頼する際に用意しておくことはありますか?

移転費用は、オフィスの面積や諸条件によって大きく異なります。

基本的には弊社の担当者が現場へお伺いし、現地調査を行った上で、お見積りを作成いたします。

現状の平面レイアウト図や移転先の図面をご用意いただければ、より早くお見積りが可能です。

オフィス移転マニュアル無料配布中!ダウンロードはこちらから

見積もり段階での費用は発生しますか?

基本的にお見積りは無料で対応しております。費用が発生する場合は、事前にご連絡いたします。お気軽にご相談ください。

大体どのくらい前から準備をすれば良いですか?

平均8ヵ月~1年程度の準備期間が必要です。規模にもよりますが、短期の移転でもコクヨマーケティングなら、計画立案から移転先オフィス運用までのスケジュール提案・管理が可能です。

初めてのオフィス移転お役マニュアル」を無料配布中です。スケジュール管理に役立つエクセル版のチェックリスト付きです。

ぜひ、ダウンロードしてご活用ください。

オフィス移転の経験がないため、何から手を付ければ良いか分かりません

お客様の環境・状況によって、何から始めれば良いのかは全く異なります。
コクヨマーケティングでは、ヒアリングや現状調査を行う事で、お客様それぞれのゴールイメージを明確化し、いつまでに何を行う必要があるのかを適切にご提案いたします。

移転準備の業務まで手が回るか心配です

年間25,000件以上の実績を持つコクヨマーケティングは、お客様の移転プロジェクトを円滑に進めるために、移転先ビルの選定からオフィスの運用まで、ワンストップでサポートいたします。経験豊富な弊社のスタッフにおまかせください。

オフィスレイアウトに関して

オフィスの平面図が手元にない

ビル管理を担当している不動産会社が図面を保管している場合がございます。ご確認お願いします。
または室内を実測していただき、簡単な図面を作成の上、アップロードいただいても対応可能です。

既存の家具も持込予定なので、レイアウトに加えてほしい

現在、お使いの家具の品名・サイズ・数量を記載したリストを平面図と同様にアップロードをお願いします。
(例)品名:デスク、サイズ:W1000xD700xH700、数量:2台

電話やメールでレイアウトの相談をしたい

無料レイアウト提案サービスのレイアウト対応はリモートでのご相談に限らせていただいております。電話・メール・訪問による相談には対応しておりません。

すでに他社にレイアウト作成を依頼しているが、他のレイアウトも見たいので、作成してほしい

レイアウトの作成を対応させていただきます。
ただし、個別の状況により、対応をお断りする場合がございます。

ショールームで実際に商品を見てみたい

下記申込予約より予約が可能です。
ショールームご見学申し込み