1.オフィスにおける照明の重要性
オフィスにおける照明の重要性について、オフィス環境と印象の観点から解説します。 ・照明がオフィス環境そのものに影響する ・オフィスの印象を左右する ・健康的なオフィスワークには照明計画が重要な要素 照明は「健康経営オフィス」を構成する上で非常に重要な要素です。 これは、陽が沈んでも、自身のいる環境が常に照度の高い(輝度の高い)照明のもとで過ごしていることから、上手く副交感神経に切り替えることが出来ず、気持ちが高ぶった状態が続いてしまうということが要因の一つと考えられています。 そのため、健康被害軽減策として、オフィス内においても、「太陽の動きに近い」明かりになるようタイマーで調光・調色システムをコントロールするなど、ワーカーの健康に配慮した照明計画をすることが大切です。 【関連コラム】今トレンドのオフィスデザインとは?メリットやデザインのポイント、注意点などを解説
オフィスで円滑に作業するには、書類やディスプレイ、お互いの顔などが明瞭に見える必要があります。
ただし、照明に使う電力は、オフィス全体の消費電力量に占める割合が高いので、快適な明るさと省エネルギー効果の両方の観点から、最適な照明を選びましょう。
照明はオフィスの雰囲気を左右するため、シーンに応じて最適な照明を選びましょう。
集中したい執務室、リラックスしたい休憩室など、部屋の目的が異なれば最適な照明も変わります。
照明のデザインや光の特徴を考慮し、よりよい環境を整えましょう。高円宮記念JFA夢フィールド様 施工事例
近年、従業員の健康促進は、企業における重要な経営課題の一つとなっています。
その中で「健康経営オフィス」というキーワードが注目を集めています。
例えば、外の光を受けにくいオフィスで、夜遅くまで仕事をしていると、帰宅後、中々眠りに着けない・・・。
こんなご経験をされた方も多いのではないでしょうか。
2.適切なオフィス照明によって得られるメリット
オフィス照明は選び方によって、省エネルギー効果が得られるだけでなく、オフィスのイメージが向上するなど良い効果を得ることができますので慎重に検討しましょう。 ・省エネルギー効果が期待できる ・おしゃれなオフィスデザインに不可欠 ・生産性の向上がはかれる 部屋の目的や用途にあった照明器具や電球の色合いを選び、働きやすい環境を整えましょう。
LED照明を導入すると、省エネルギー効果が見込めます。
LED照明本体の価格は、他の照明と比較し、割高であるケースが多いため、交換する際は初期費用がかさみます。
ただし、LED照明は白熱電球や蛍光灯よりも寿命が長く、また電気代を抑えられるため、長期的にみるとコストメリットを出すことができると言われています。
おしゃれなオフィスは、設計や設備などに加え、照明にもこだわっています。
照明器具のデザインは多種多様です。来訪者や従業員に与える印象をイメージした上で、選びましょう。
オフィスの明るさ(照度)は生産性にも影響があるため、効率よく作業を進めるにはある程度の明るさが必要です。
ただし、あまりにも明るすぎる環境ではまぶしくて目が疲れる場合があります。
また、明るさを抑えた環境では、眠気を感じやすい半面、ストレスが軽減されやすい傾向があります。
3.オフィス照明に適した明るさとは
照明の明るさは、ルクス(Lx:面がどれくらい明るいかを表す単位)で数値化できます。
また、照明の色は色温度として表し、「K(ケルビン)」という単位で表します。
照明のあかりの色味は主に「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」に分類され、それぞれ約3,000 K、3,500 K、4,200 K、5,000 K、6,500 Kにあたります。色温度が低いほど暖かい色みになります。
オフィスは一般家庭とはスペースの広さや構造などが異なります。
それぞれの目的に適した明るさを決めるためには、専門家に相談することをおすすめします。
4.オフィス照明器具の種類と設置例
照明器具を選ぶ際の参考に、オフィスにおすすめの照明器具・設置例をご紹介します。 ・スタンドライト 株式会社トライアルカンパニー様 施工事例 ・シャンデリア 株式会社バンダイナムコエンターテインメント様 施工事例 ・ウォールウォッシャー クローダジャパン株式会社 様 施工事例 ・シーリングライト 富士通株式会社 沖縄支店様 施工事例 ・ダウンライト 株式会社公文教育研究会 東京神奈川本部様 施工事例 ・スポットライト 株式会社トータテハウジング様 施工事例 ・ペンダントライト 一般社団法人日本自動車連盟様 施工事例
スタンドライトは、自由に配置を変えられる置き型の照明器具です。床に置いて使うフロアスタンド、テーブルのような家具の上で使うテーブルスタンドの2種類があります。
ペンダントライト同様に天井から吊り下げて使い、複数の光源をもつ照明器具です。華やかでシックな印象を与えるため、エントランスや応接室などに向いています。
ウォールウォッシャーは、天井付近に取り付けられた、壁を照らす照明器具です。
明るく照らされた壁は空間を華やかに演出します。エントランスや展示スペース、休憩室などに向いています。
天井に直接取り付けて使う照明器具で、オフィスではよく見られます。
広範囲を明るく照らすため、執務スペースに適しており、棒状タイプや電球タイプなどいろいろなデザインがあります。
天井に取り付けますが、シーリングライトとは異なり天井に埋め込みます。
照明器具を目立たせたくないときにおすすめです。
スポットライトは、光の方向を変えられる照明器具です。ポスターやロゴなどを強調する、光の方向にこだわり空間を鮮やかに演出するなどの目的で用いられます。
ペンダントライトは、コードやチェーンなどで天井から吊り下げる照明器具です。印象的な見た目であるため、会議室やエントランスなどのアクセントとして活躍します。
5.オフィス照明における省エネルギーの方法
省エネルギーを意識すると経費削減が可能です。ここでは、オフィス照明における、省エネルギー対策について紹介します。 ・間引き点灯を実施する 間引き点灯を行う際は、安全性について照明器具のメーカーに確認しましょう。 ・照明制御を利用する ・タスク&アンビエント照明を取り入れる アンビエント照明は様々な種類があり、単純に既存の照明を間引き点灯するなどではなく、調光器具へ変えることや色温度まで変えることのできるアレンジ調光・調色のLED器具などバリエーションが豊富です。 例としてアンビエント照明の天井面LED 照明を最小数設置とし、空間の明るさ感を高める為に、壁面と平行に照明器具を配置する照明計画などがあります。 <タスク&アンビエント照明の注意点> そのため、タスク&アンビエント照明を検討する際は、専門家に相談しながら慎重に進めることをおすすめします。
間引き点灯とは、ランプや蛍光灯を部分的に取り外す手法です。
照明の数が減るため、電力量を抑えられる可能性があります。
照明器具によっては、点灯部分がなくても器具に電流が流れるため、省エネルギー効果が得られません。
また、通常よりも多くの電流が照明器具に流れると、事故やブレーカーがトリップする懸念もあります。
スケジュールを設定して点灯期間を固定する方法や、センサーにより自動点灯する方法なども省エネルギーに効果的です。さらにLED照明と併用すると、より効果が期待できます。
作業面を明るくする「タスク照明」と作業面の周辺環境を照らす「アンビエント照明」を効果的に組み合わせて快適性と省エネを両立するという手法もおすすめです。
タスク照明(作業面)には、利用者個人で明るさと角度調整が出来る LED スタンドを設置することで快適性を高めると共に、不在時には消灯することで、省エネ効果を高められます。
タスクさえ明るければアンビエントは暗くしてもよいと考えられがちですが、視野内の明暗が大きすぎる場合、目は疲労しやすく、心理的にも好ましくありません。また在室者の顔の見え方も大切です。
6.オフィス照明を選ぶ際の注意点
的確なオフィス照明を選ぶには、従業員からの評価やオフィスの内装なども考慮しましょう。
オフィス照明を選ぶ際の注意点を解説します。
・年齢によって明るさの感じ方は異なる
高齢になるほど、明るさを感じにくくなります。照明を無難な明るさに設定したつもりでも、年配の従業員からはもう少し明るい方がよいといわれるかもしれません。
幅広い年齢層に対応できるよう、照度を計算しましょう。調光・調色可能な照明器具もおすすめです。
・オフィスの内装を考慮して選ぶ
気に入ったデザインの照明器具を見つけたとしても、衝動買いをするのは危険です。デザインが奇抜すぎると、照明がオフィスに合わない、悪目立ちして従業員の集中を妨げるなどの可能性があります。オフィス全体の調和を考えて照明器具を選びましょう。
・配線器具を確認する
照明器具により、使える配線器具の種類は異なります。無理に取り付けると、漏電や故障などが起きる可能性があり、危険です。
配線器具が合わない場合は、電気配線工事を実施し適切な環境を整えましょう。
7.まとめ
オフィス照明は、オフィスの環境や印象を左右します。電球の種類や色合い、光の広がり方、色合いなどにこだわり、それぞれに適した照明を選びましょう。また、作業しやすい明るさへの調整、オフィス全体との調和なども重視することが大切です。
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