アジャイルオフィスとは、仕事の内容や状況に応じて柔軟にレイアウト変更ができたり、素早く変化に対応したりできるオフィス形態のことを指します。通常のデスクワークだけではなく、ミーティングやソロワーク、リフレッシュなど状況に応じて柔軟にレイアウトや仕様変更できる点が特徴の一つです。
この記事では、アジャイルオフィスを取り入れるメリットや導入方法について解説します。アジャイルオフィスが注目されている背景やおすすめの家具なども紹介しますので、アジャイルオフィスについて知りたい方は参考にしてみてください。
アジャイルオフィスとは
アジャイルオフィスの概要やアジャイルという言葉の意味について解説します。
アジャイルの意味
アジャイルとは、日本語では素早いや機敏なという意味を持っています。元々は、ソフトウェアエンジニア開発の間で用いられていた言葉です。
アジャイルワークとも呼ばれ、その考え方の特徴は、初期段階の時点で完璧を求めるのではなく、作業途中や完成後に仕様変更することを前提としている点です。近年はシステム開発に留まらず、事業開発や組織づくりなどの場面でもこの考え方が取り入れられています。
アジャイルオフィスとは
アジャイルオフィスとは仕事の内容や状況に応じて柔軟にレイアウト変更ができたり、人数の増減などの変化に素早く対応したりできるオフィス形態のことを指します。通常のデスクワークだけではなく、ミーティングやソロワーク、リフレッシュなど状況に応じて柔軟にレイアウトや仕様変更できる点が特徴の一つです。
元来システム開発で取り入れられていた、状況に応じて柔軟に変化するという考えをオフィス環境に落とし込んだ形です。
従来型のオフィスと異なり、柔軟なチーム編成や円滑なコミュニケーションが可能となるため、生産性向上や業務効率化にも効果があるオフィス形態として注目を集めています。
フリーアドレスやABWとの違い
アジャイルオフィスと似た概念として、フリーアドレスやABWがあります。それぞれの詳細と、アジャイルオフィスとの相違点を解説します。
フリーアドレスとは
フリーアドレスとは座席運用形態の1種です。個人それぞれに席を割り当てるのではなく、従業員が好きな席を選んだり移動したりして業務を行います。
人が動くことでオフィス形態が変わるフリーアドレスに対して、アジャイルオフィスは物を移動させてオフィス形態を変えます。
フリーアドレスの働き方や導入方法について詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
ABWとは
ABWとは(Activity Based Working)の頭文字から生まれた用語で、仕事内容や気分に合わせて、働く場所や時間を自由に選ぶ働き方です。ABWにおける働き方は時間や場所を問いません。特に場所に関する自由度は高く、働く場は、オフィス内に留まらず自宅やカフェなどの外部も対象となります。
アジャイルオフィスも物を移動させて仕様変更できるなど自由度は高い傾向にあります。しかし、基本的に働く場所はオフィス内に限定されます。
ABWについて詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
アジャイルオフィスが注目される背景
アジャイルオフィスが注目される背景を解説します。
状況の変化に素早く対応するため
ワーカーの価値観の多様化やAIの進化などにより働く環境は目まぐるしく変化しつづけています。日々変化している働き方や価値観に対応するためにも、アジャイルオフィスは重要な要素です。これからのワークスペースは、仕事のやり方や状況に応じてワーカー自身の手で自由に動かせる柔軟性や機動力が求められていることから自由度の高いアジャイルオフィスが注目を集めています。
アジャイルオフィスのメリット
アジャイルオフィスのメリットは多くあります。具体的なメリットとそれぞれの詳細は以下の通りです。
コミュニケーションが活性化する
アジャイルオフィスではコミュニケーションが活性化しやすく、新しいアイデアの創出や生産性の向上が期待できます。
従来のオフィスでは、働く場は執務スペースに限定されていてかつ固定席が一般的でした。一方、アジャイルオフィスでは、固定席を設定しないケースが多く、仕事内容に応じて、その日に座る席を選んだり、状況に応じてレイアウトを変更したりするため、他の従業員や他部署と接する機会が必然的に増えるでしょう。
コスト削減につながる
従来のオフィスでは、オフィスに必要な機能が変わるごとに家具や空間の入れ替えが発生していたため、多大なコストや手間がかかっていました。しかし、アジャイルオフィスを導入し、可変性の高いオフィス家具を採用することで、働き方の変化に応じて、既存の家具転用や機能の追加変更などが自由に行えるようになります。そのため、従来発生していたコストや手間の削減につながります。
働き方や組織の変化に柔軟な対応ができる
従来のオフィス形態では組織の改変や編成に対応するために、時間をかけてリフォーム工事をしたり、レイアウトを変更したりする必要がありました。アジャイルオフィスを導入すれば柔軟にレイアウトや仕様を変えられるため、従業員数の増減・部署の変更などにも迅速に対応できます。
アジャイルオフィスの導入時の注意点
アジャイルオフィスを導入する際の注意点をご紹介します。
適した家具の導入が必要
アジャイルオフィスの環境を構築するには、適切な家具を導入する必要があります。従来使用していた家具で対応できない場合には新規購入を検討しましょう。
例えばキャスター付きで動かしやすい椅子や、1台でも複数台で組みあわせても使える机、他の用途への転用のしやすさなどが挙げられます。
間仕切りの少ないオープン空間のオフィスに向いている
アジャイルオフィスは、仕事の内容や状況に応じて柔軟にレイアウト変更ができたり、人数の増減などの変化に素早く対応したりできる点が特徴です。状況に合わせてレイアウト変更を柔軟に行うには、間仕切りの少ないオープンなオフィスの方が適しています。
アジャイルオフィスにおすすめのオフィス家具
アジャイルオフィスを機能させるには、オフィス家具選びも非常に重要です。アジャイルオフィスにおすすめの可変性の高いオフィス家具をご紹介します。
コクヨAny(エニー)
コクヨのAnyは、集まった人や目的にあわせて、 自由自在に場とファニチャーの組み替えが可能なオフィス家具シリーズです。
キャスター付きのデスクやチェア、ソファにより手軽にレイアウト変更可能です。コンパクトなハイスツールに、多方向から座れるハイベンチ、気軽に腰かけられる高さが、交流を促します。
コクヨAnyに関する詳しい情報はこちらのページをご覧ください。
コクヨJoin(ジョイン)
コクヨのJoinは、様々な動きにフィットし、アクティブな姿勢になれるミーティング用の昇降スツールです。さっと立ち座りしやすいミドルハイポジションと、スツールが斜めに傾き安定する脚形状で、全員参加型のアクティブな議論を促します。持ちやすいハンドル付きで、持ち運びやすい軽さのため、シーンに合わせた移動が簡単にできます。
コクヨJoin(ジョイン)に関する詳しい情報はこちらのページをご覧ください。
コクヨINITIA(イニシア)
コクヨのINITIAは、ミーティングやリフレッシュなど多様な働き方をサポートし、アクティブな空間をつくる昇降フラップテーブルです。ラチェット機構により、基本高さのH720mm、H800mm、H900mmの3段階に調整可能。立ったり、座ったり、シーンや姿勢に合わせて、簡単に天板高さを変えることができます。また、サイドからも座りやすいインセット脚や、グリップ力の高い低床ウレタンキャスターを採用。議論しやすい環境をつくります。また天板をフラップし効率良く収納できるため、人数に合わせた場の設定が簡単にできます。
コクヨINITIA(イニシア)に関する詳しい情報はこちらのページをご覧ください。
コクヨOSFA(オスファ)
コクヨのOSFAは、働き方や空間デザインに合わせてパーツを買い足すことで機能を変えることができ、ワークシーンの変化にフレキシブルに対応するソファーシリーズです。背・座・肘・テーブルの各パーツは、容易にフレームにセットでき、位置移動も自在です。
コクヨOSFAに関する詳しい情報はこちらのページをご覧ください。
アジャイルオフィスの事例
アジャイルオフィスの事例を紹介します。
コクヨ名古屋ライブオフィス
コクヨ名古屋ライブオフィスはオフィス移転に際して、オフィスレイアウトやゾーニングを大幅に変更しました。新たな空間レイアウトを構築するうえで意識したのは「Well-being」です。
誰もが気持ちよく働ける空間であることを軸に進めていき、さらには、「みんなでモノをつくり上げていく一体感」や「チームワーク」を表現できないかと考え、間仕切りをできるだけなくし、時代の変化に応じて自由にレイアウト変更ができるアジャイルな空間としました。
コクヨ名古屋ライブオフィスの大きな特長は、コクヨグループでは最大比率となるオフィス面積の約60%をコワーキングエリアとして使用している点です。
また、ミーティングポイントを多く設け、気軽に発表ができる場やモノづくりの過程を見られるオープンな場を各所にちりばめ、人と人との交流やコミュニケーションを促進させるオフィスレイアウトとなっています。
コクヨ名古屋ライブオフィスに関する詳しい情報は、こちらのブログをご覧ください。
まとめ
アジャイルオフィスの概要やメリット、アジャイルオフィスが注目される背景やおすすめの家具などを解説してきました。
アジャイルオフィスは仕事の内容や状況に応じて柔軟にレイアウト変更ができたり、素早く変化に対応したりできるオフィスを指します。通常のデスクワークだけではなく、ミーティングやソロワーク、リフレッシュなど状況に応じて柔軟にレイアウトや仕様変更できる点が特徴の一つです。従来型のオフィスと異なり、柔軟なチーム編成や円滑なコミュニケーションが可能となるため、生産性向上や業務効率化にも効果があるオフィス形態として注目を集めています。
コクヨは年間25,000件以上の豊富な実績から、お客様の働き方にあわせた空間を提案しています。アジャイルオフィスの導入を検討している企業の担当者の方は、ぜひコクヨマーケティングまでご相談ください。
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