1.テレワーク実施状況
現在のテレワークの実施状況については、テレワーク実施している企業は68.8%となり、感染拡大対策としてだけではなく、新しい働き方検討のきっかけにもなっているようです。実施していたがやめた・縮小した企業は23.4%、経済活動の優先やインフラ環境の未整備が主な理由となりました。 また、テレワークを開始した時期は半数以上の54.7%の企業が「緊急事態宣言後」と回答、今回、多くの企業がテレワークという新たな働き方を実施したことが分かりました。 実際にテレワークを実施した企業へ課題を聞いてみると、導入直後の課題は「ネットワーク環境の整備」が一番多かったのに対し、現在は「社内コミュニケーションや情報共有」が一番多くなっており、課題が変化してきています。 ほか、働き方ルールの設定、業務進捗管理や評価、労働時間管理 など、ルールや評価、労務管理に関する内容が新たな課題として認識されるようになってきており、テレワークという新しい働き方を実践していくためには、これまでの延長線上で対応するには厳しくなってきている状況が伺えます。
2.出社率や運用ルールの設定
出社率については、設定している企業は51.6%、設定していない企業は45.3%でした。出社率を設定している企業では、出社率は「41-60%」「21-40%」で設定している企業が多かった一方、「80%以上」で設定している”ほぼオフィスに出社していない”企業も一部見られました。
出社率や出社ルール以外で設定している、独自の運用ルールについては、サテライトオフィス勤務のほか、有給取得促進やフレックス導入といった制度面、交通費をやめて一時金を支給するといった福利厚生面での対応が見られました。

3.これからのオフィス面積の動向
これからのオフィス面積の動向については、半数以上の56.3%の企業が「面積は維持」と回答しています。理由は、仕事的にもコロナ前に戻りつつある、ディスタンス確保のため、自社ビルのため、テナントビルで借りている面積が最小単位のためなど、さまざまな理由が見られました。 現在トレンドとなりつつある「面積縮小」は17.2%となり、テレワーク浸透による出社率低下や固定費削減のほか、テレワークが進んだ結果、立地の良い場所へ移転したいといった理由が見られました。 サテライトオフィス・シェアオフィス・コワーキングスペースといったいわゆる外部オフィス(3rdプレイス)導入については、導入予定・検討中が26.6%、導入予定なしは65.5%となりました。 導入する理由としては、テレワークなどの多様な働き方に対応できる・移動時間の効率化などが見られた一方、導入しない理由は、ライフライン企業でありオフィスや現場にいなければならないなど、業務上の理由が主な理由となりました。
4.ポストコロナに向けたキーワード
テレワークによって、社員からのメンタル面での相談内容について調査したところ、相談内容に変化ありと回答した企業が12.5%、変化なしが29.7%、わからないと回答した企業が54.7%となりました。特に感染に対する不安や一人暮らし社員の健康管理、ワークライフバランスなどが、テレワーク下において新たな課題となってくることが伺えます。
また、ポストコロナに向けて重要視するキーワードでは「働き方改革」が最も多い結果となり、残業削減や有給休暇消化のほか、新しい働き方へどう対応していくかが課題であることが浮き彫りとなりました。

今回のアンケート結果は、さらに詳細な内容を追加したレポートとしてまとめさせていただきました。
これからのオフィスを検討される際の材料として、是非ダウンロードしてご一読ください。
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