オフィスのデスクエリアにおける席の配置は、組織の姿や働き方を決める重要なエリアです。デスクの並べ方は、特に自席周りのコミュニケーションの取り方を左右するため、自社の働き方に合わせて、最適なレイアウトを選ぶことが大切です。
今回は、デスクレイアウトの中で最もスタンダードな島型デスクレイアウトについて、メリットや課題、解決策、実際の事例をご紹介します。
島型(対向島型)デスクレイアウトとは
島型デスクレイアウトは、デスクを向かい合わせに並べ、島を形成する配置方法です。このスタイルは、同じ部署のメンバーが対面する形になり、対向島型とも呼ばれます。
同向型、ブーメラン型などのデスクレイアウトはこちらのページでご紹介しています。
4席1島のデスクレイアウト
4席1島のデスクレイアウトは、島型デスクレイアウトで多く見られる配置です。すべての席が通路に面することで、人に接する機会を増やすことができ、かつ席での打ち合わせが行いやすくなるため、自席周りのコミュニケーションが活発になります。
管理職のデスクレイアウト
島型デスクレイアウトにおける管理職の座席配置をご紹介します。
島から独立
管理職の席を島から独立させて設置するパターンです。部下の動きを把握しつつ、ある程度の機密性が保てます。部下は常に見られているプレッシャーを感じる場合がありますが、島からの距離を離して通路とすることで軽減します。
島に隣接
管理職の座席を島に隣接して配置するパターンです。チームとしてのまとまり感があり、
部下の動きを把握しやすいレイアウトですが、部下は常に見られているプレッシャーを感じる場合があります。
固めて配置
管理職の座席を1か所に固めて配置するパターンです。管理職同士のコミュニケーションが取りやすく、部下が相談に来た際、部門をまたぐ事項もその場で会話できます。部下とは離れているため、積極的にコミュニケーションを図る必要があります。
島内に配置
島内に管理職の座席を設置するデスクレイアウトです。フリーアドレスで採用されることが多くみられます。ヒエラルキー感が少なく、話しかけやすくなる反面、部下の相談が多いと周囲の人が落ち着かないため、近くに打ち合わせスペースを設けましょう。
島型デスクレイアウトのメリット
島型デスクレイアウトの主なメリットを3つご紹介します。
- チーム内のコミュニケーション活性化
- 業務効率の向上
- スペースの有効活用
チーム内のコミュニケーション活性化
島型デスクレイアウトは、チームメンバーが向かい合って座るため、自然とコミュニケーションが生まれやすい環境を構築します。この配置により、情報共有が迅速かつスムーズに行え、日常的な相談や意見交換が活発になります。
業務効率の向上
メンバー同士の物理的な距離が近いため、お互いの知識やスキルを共有しやすく、業務上の問題や疑問点をその場で解決できます。また、各メンバーの進捗状況を把握しやすくなるため、チーム全体としてのタスク管理が円滑に進み、生産性の向上が期待できます。
スペースの有効活用
複数のデスクをまとめて配置する島型レイアウトは、オフィススペースを効率的に利用できるという利点があります。通路などのデッドスペースを削減できるだけでなく、プリンターやスキャナーといった共有機器を島の中心や端に集約して設置することで、限られた空間を最大限に活用することが可能です。
島型デスクレイアウト:霞が関ライブオフィス
島型デスクレイアウトをオフィスに採用する際に考慮すべき点
オフィスに島型デスクレイアウトを採用する際に考慮すべき課題もあります。以下の3点について解説します。
- 個人の集中力への影響
- プライバシーの確保
- 他部門との交流
個人の集中力への影響
島型デスクレイアウトでは、周囲の会話や動きが視界に入りやすいため、集中を要する個人作業を行う際に妨げとなる可能性があります。特に、電話応対やウェブ会議を行う際には、自身の声が周囲の迷惑にならないか、また、周りの雑音が会議の相手に聞こえてしまわないかといった配慮が求められます。
プライバシーの確保
対面に社員が座るレイアウトのため、パソコンの画面が他者の視界に入りやすくなります。個人情報や機密情報を扱う業務においては、情報漏洩のリスクを避けるための対策が不可欠です。
他部門との交流
島型デスクレイアウトは、同じ部門のメンバーとのコミュニケーションを促進する一方で、部門ごとに固まって配置されることが多いため、他部門の社員との交流が生まれにくいという側面も持ち合わせています。
島型デスクレイアウトを採用する際に併せて導入を検討したい設備
島型デスクレイアウトを採用する際に併せて導入を検討したい設備を紹介します。
集中ブース(フォンブース)
オープンな島型レイアウトでは、集中力の維持やプライバシーの確保が課題となります。この解決策として、集中ブースの設置が効果的です。
集中ブースは、重要な個人作業や機密情報を扱う業務に最適な空間を提供します。また、遮音性能の高いブースを設置することで、オンライン会議や電話対応の際にも活用できるため、周囲への音声の配慮も不要になります。特に昨今のリモートワークの増加に伴い、WEB会議用のスペースとしても重要な役割を果たしています。
ミーティングスペース
島型レイアウトでは部門間の交流が限られがちですが、適切なミーティングスペースを設けることでこの課題を解決できます。
執務スペースの近くにミーティングスペースを配置することで、部門を越えた打ち合わせや情報交換が容易になります。また、チーム内での急な相談や、少人数でのディスカッションにも柔軟に対応できます。
島型デスクレイアウトのオフィス構築事例
当社が手掛けた島型デスクレイアウトの事例をご紹介します。
コミュニケーションと集中環境の両立を実現したオフィス
チーム内のコミュニケーションを活性化しながら、個人の集中力も確保できる工夫を施しています。デスクトップパネルの設置により、適度なプライバシーを確保。また、長時間のデスクワークに配慮し、天板の傾斜角度が調整可能なデスクを採用することで、働く人の身体的負担を軽減しています。
職種に応じた柔軟なレイアウト設計
オフィスの両サイドには営業職向けのフリーアドレススペースを配置し、中央には固定席メンバー用のデスクを設置。さらに、集中作業に適した半個室型のブース席も用意することで、多様な働き方に対応しています。
効率的なワークスタイルを促進する空間設計
営業部門にはフリーアドレス制、管理部門にはグループアドレス制を採用し、部門特性に合わせた運用を実現。収納庫の天板を活用した立ち会議スペースを設けることで、スピーディーなコミュニケーションを促進しています。
快適性とデザイン性を追求したオフィス空間
木目とモノトーンを基調とし、カフェのような落ち着いた雰囲気を演出。意匠性の高いカーペットやレンガ調のビニールクロスでアクセントを加え、働く人のモチベーション向上にも配慮しています。執務スペースに隣接してリフレッシュエリアを設置し、窓側のハイテーブルや奥のソファーなど、気分に応じて使い分けられる空間を提供しています。
コミュニケーションを促進する動線設計
メイン動線からオフィス全体が見渡せるレイアウトを採用。部長席を固定せずに配置することで、スピーディーな情報共有と意思決定を実現しています。
窓際には打ち合わせコーナーを設置し、執務スペースからスムーズに移行できる動線を確保。さらに、オフィス中央にはカウンターテーブルを備えたラウンジスペースを設け、偶発的なコミュニケーションを促進しています。また、子連れ出勤にも対応できるよう、ソファーやモニターを備えた空間も用意し、多様な働き方をサポートしています。
まとめ
島型デスクレイアウトは、チーム内のコミュニケーション活性化や業務効率の向上など、多くのメリットを持つオフィスレイアウトです。一方で、集中力やプライバシーの確保、部門間交流の促進など、考慮すべき課題もあります。
これらの課題に対しては、集中ブースやミーティングスペースの設置、適切なパーティションの活用など、様々な解決策があります。当社の事例でご紹介したように、企業の特性や目的に応じて、これらの要素を効果的に組み合わせることで、理想的なオフィス環境を実現することができます。
重要なのは、単にデスクを配置するだけでなく、従業員の働き方や組織の目標を踏まえた上で、最適なレイアウトを選択することです。コミュニケーションの活性化、業務効率の向上、従業員の快適性など、様々な要素を総合的に検討する必要があります。
コクヨマーケティングでは、コクヨグループ年間25,000件を超えるオフィス構築の実績を活かし、デザイン性はもちろん、従業員の快適性や創造性、業務効率性まで考慮した最適なオフィスレイアウトをご提案いたします。島型レイアウトの導入やオフィス環境の改善をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
また、コクヨの社員が実際に働いているオフィスをご見学いただける「ライブオフィス見学」も実施中です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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島型デスクレイアウトに関するよくある質問
- Q1: 島型デスクレイアウトとはどのような配置ですか?
- A1: デスクを向かい合わせに並べて島を形成する配置方法です。同じ部署のメンバーが対面する形になり、4席1島が一般的です。すべての席が通路に面するため、コミュニケーションが活発になりやすいレイアウトです。
- Q2: 島型レイアウトの主なメリットは何ですか?
- A2: チーム内のコミュニケーション活性化が最大のメリットです。情報共有がスムーズになり、気軽に相談できる環境が生まれます。また、業務効率向上、スペースの有効活用、共有物の集約などの効果も期待できます。
- Q3: 管理職の座席はどこに配置するのが適切ですか?
- A3: 4つのパターンがあります。島から独立(機密性確保)、島に隣接(チーム感重視)、固めて配置(管理職間連携)、島内配置(フラットな関係)です。組織の方針や業務特性に応じて最適な配置を選択することが重要です。
- Q4: 島型レイアウトで注意すべき課題はありますか?
- A4: 個人の集中力への影響が最大の課題です。周囲の会話や動きが気になりやすく、プライバシーの確保も困難です。また、部門ごとに島が形成されるため、他部門との交流が限られる可能性があります。
- Q5: 島型レイアウトの課題を解決する方法はありますか?
- A5: 集中ブース(フォンブース)の設置により個人作業やWEB会議に対応できます。また、ミーティングスペースを設けることで部門間交流を促進できます。デスクトップパネルの設置でプライバシーも確保可能です。